第4話 一家虐殺事件4
『お待たせ!真琴っ!』
物影湊は、るんるんで真琴のそばへと駆け寄った。
ここは、廃墟になった住宅地。全てが廃墟になっている。
「遅かったな。どっかに行ってたのか?」
『へへっまぁね』
そんな会話をしていると真琴は本来の話に切り出した。
「湊、今回は事件依頼が来てね、君の手を借りたいのだが…」
『んぇ?いいよ!真琴のためなら何でもする!!』
「何でもするって…」
はぁ…とため息をつくように話をする。
「今回は、青酸カリが使用されてるかもしれなくてな。」
『なるほどね。僕がそれを解明すればいいんだね?』
「あぁ、理解が早くて助かるよ。」
『ふふっ、俺の研究力を舐めんなよ!』
真琴は湊の能力______________
その能力は、すごくて見たものは全て解明してしまうのだ。
「ふっ頼もしい返事だな」
『ふふっどんな薬品なのかなぁ!楽しみっ!』
事件現場で見てもらうと、ため息をついて言ったのは冥王刑事だった。
『なんであんな奴の能力を使わないといけないんだ…』
湊は、昔、闇学者として名を馳せていたのだから。
ため息をつくのは、当たり前だろう。
『ふいー、刑事さん、解明しましたよっと!』
バク転しながらこちらにくる湊は、軽々と身を捻った。
『どうだったんだ?まさか本当に青酸カリだったのか?』
『そうなんですよねぇ…あれは液体の青酸カリでしたよ。』
冥王刑事はすんなりと聞いていた。
『やっぱりか…』
『でも…刑事さん、もう一つ強い毒素が見つかりましたよ。』
『何?』
『それは…』
「 “ボツリヌストキシン“だろ? 」
背後から真琴の声が聞こえて2人は肩を振るわせた。
『なんだぁ…やっぱり気づいてたの?真琴?』
「あぁ、体重当たりのボツリヌス毒素2ng/kg…はるかに超えている。
推測だが、ボツリヌストキシンを先に体内へ摂取したんだろうな。そして青酸カリと思わせるために犯人は液体の青酸カリを布に浸したものを口へ詰め込んだ。」
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