48話 世界系能力

~じんside~

「はるか……はるか!」

『どうしたのじん?こっちは大変だからあんまり話してる余裕ないんだけど』

俺は、謎のヴァンパイアを撃退してからすぐにはるかに連絡をした

「東京都全体に避難警報を出してくれ!」

「はぁ?何言ってんのよ」

「さっき湊が戦った仮称 再誕リ・バーシあいつが大量に産まれるかもしれない。今は、船を壊してるのか?」

「そうだけど、攻撃がなかなか船まで届かなくて。しかも船には結界がはられてるっぽいの。悪魔種デーモンが飛んできてて、みんな防戦一方だよ。さらに、ここに再誕リ・バーシが出たら大変なことになる。」

「だからだ!早く避難警報を出せ。被害を出すつもりはないが、念には念をだ」

「わかったわ」

「もうすぐ現着する。着いたら現場指揮は俺がする。本部とかなでさんへの連絡は頼んだ。」

「はぁ、本当に人使い荒いんだから 任せなさい!」

口ではいろいろ言ってくるが頼んだらちゃんとやってくれるから頼もしいんだよなぁ〜


~咲衣side~

1度目の光線レーザーを防いでからまだ5分も経っていないのだけど、相手の猛攻が続いているためにみんな疲れが見え始めている。


1度目の光線を防いだことで芽衣も限界だったようでとても辛そうにしている。


私たちは現在、飛んでくる悪魔種デーモンと戦っているのだが、私たちのパーティーメンバーは敵に目をつけられてしまったようで思うように動けていない。


だんだんと他の生徒が戦っているところから遠ざけられているのだ


『戦艦の主砲にエネルギーが再装填され始めた』

「ごめんさすがに防ぐのはきついかも」


そんなふうにはるかちゃんと話をしていると

「ふっ、戦艦なんかに気を取られてていいのかい?君らの相手はこの僕だよ」

周りとは少し雰囲気の違う悪魔が私たちに向かって喋りかけてきた。


「悪いけど、話してる余裕ないんだ早く終わらせう

氷魔 氷の刃アイシクルブレード

攻撃を放つと同時に私は前に踏み込んだ


莉央りおside~

私たちは今、東京を守るために海から攻めてきている戦艦とそこから飛んでくる悪魔デーモンと戦っている。


相手の作戦なのか、さえちゃん達がどんどん私たちから離れて行ってしまっている気がする。


私の能力は自然系統の大草原グラスというもので草木や花を操って戦う。


どんどんと敵がこちらを攻めてくる中もう少しでエネルギーが溜まりきってしまいそうな主砲がだんだんとこちらを向く


エンドスタートのメンバーを私たちから遠ざけることで守れなくしてからこちらを狙うつもりってわけか。


地面さえあれば、木を出すことができるため防御力もそれなりにはあるのだけどさすがに戦艦から放たれる光線レーザーを防げる気はしない


やばいやばい。周りのみんなも戦いながら焦りを感じているのがよくわかる


「みんなー、防御系の能力とか技使える人達はレーザーを防ぐために全力で防御して!他の人はシールドしている人達に悪魔が攻撃できないようにサポートをお願い!」

私はとっさにみんなに声をかける


「お、おう、わかった」「うん、やってみる」

何人かが直ぐに反応してくれた。

他のみんなもそれに続くように賛成してくれたようで安心したのも束の間、戦艦の主砲からものすごい音をたてながらレーザーが放たれた。


(お願い止まって!)

そんな私の願いとは裏腹にみんなの張ったバリアにヒビが入った


(そ、そんな まだ死にたくないよ!)

「じんくーん」

私はとっさに頭の中に出てきた名前を叫んだ


世界系能力せかいけいのうりょく 守護世界しゅごせかい


「なにが起こったの?」「どういうことだ、助かったのか?」


みんなが次々に声をあげる。


私もつむっていた目を恐る恐る開ける。

私の前には、ついさっき私が助けを求めた男の子がみんなを安心させるような笑顔でたっていた。


「よくみんなをまとめて持ちこたえてくれたな、サンキュー。あとは、俺に任せな!」


じんくんのそんな言葉を聞いて私は意識を手放した。



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最高の仲間達と敵を倒していく やっす〜 @yasuto-115

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