第47話 グラモネ老人、真実を語る【第一部完~第二部へ続く】
ウォルターはラーバスとの戦いに勝利した。
グラモネ老人の強制
一方、グールたちも
白魔法医師たちが様子を見るらしい。
私、ウォルター、パメラ、ジャッカルは
「なぜラーバスは人をグール
私がそう質問すると、グラモネ老人は意外なことを言いだした。
「ラーバスのことはよく知っているよ。彼は危険な戦闘国家のジャームデル王国の第二王子だ」
「ええ? 王子?」
「ところが第一王子ではないから王にはなれない。彼は兄の第一王子に
「ラーバスにそんな過去が……」
そういえばグラモネ老人がこの街に来たとき、ラーバスは深く頭を下げていた……。
「だが彼は私の弟子になっているときも、ずっとジャームデル王国の
「そうだったのですか。ラーバスこそが、ジャームデル王国と
「ふむ――その後、私が白魔法医師を引退しルバイヤ村に行ったときも、ラーバスは私についてきた。しかし私は彼を追い出した。彼は
彼はグラモネ老人がこの街に来たときに喜んだそぶりをしていたが、本当はかなり
「これは
「ジャームデル王国はなぜ人々をグール
「人を
「でも、ラーバスはそんなことを本当に望んでいたのでしょうか?」
「きっと父王のジャームデル国王に
私はため息をついた。
彼はパメラのことを
ウォルターに
そこまでは優秀な白魔法医師であり、助言者だった。
「私たちにとっては親切な人に見えました。しかし、すべてはラーバスがジャームデル王国の野望を
「その通りだ。一応、白魔法医師としての
グラモネ老人はうなずいた。
ポレッタはラーバスの様子を見に行っているらしい。
彼女はラーバスを愛しているはずだ。
私はそのように思えた。
――私は話題を変えた。
「ローバッツ工業地帯に、ターニャという子どもの
「ふむ……君の質問の答えは簡単だ。ジャームデル王国が、様々な国にあの『グール
グラモネ老人はしばらく考えながら言った。
「
これはローバッツ工業地帯の村に戻り、確かめてみる必要があるだろう。
「問題はグール
「するべきことは分かっています。
今度は私が答える番だった。
「リモネという
「ほほう?」
「体内の
「な、何と?
「はい。しかし、それだけは単に民間
「う、うーむ! 何という
「
「し、しかし、リモネの
「……アンナ、いったん、グラモネ様たちを連れてローバッツ工業地帯に戻ろう」
今まで
するとグラモネ老人はうなずきながら言った。
「ふむ……君たちはなかなか素晴らしい。行動力もある。……我々と協力して大病院を建造しないかね?」
「ええっ?」
「昔、そういう計画があったが
そしてグラモネ老人が気づいたように言った。
「そういえば、ラーバスがウォルター、君のことを『
「は、はい」
ウォルターがうなずき、グラモネ老人は続けた。
「実は君の『ウォルター・モートン』という名前で気づいた。私の
「ええっ?」
ウォルターも私も目を丸くした。
ウォルターはあわてて言った。
「わ、私はグレンデル城近くに捨てられていた捨て子ですよ」
「グランディスタのモートン一族といえば有名な王族だ。赤ん坊を旅立たせるのが
なぜラーバスはウォルターが「
◇ ◇ ◇
ルバイヤ村からはゾートマルクの街に明日、十名の白魔法医師が来るらしい。
私の次の目標は……!
私たちの大病院を建造すること。
そしてウォルターと
【第一部完~第二部へ続く】
聖女と騎士団長様の濡れ衣逃避行~婚約破棄と指名手配から始まる愛の癒やし旅 武志 @take10902
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。