第46話 ウォルターの戦い
グール
「ゆ、許さん!」
しかしウォルターは少しずつ
だが――。
「
ラーバスが呪文を
ウォルターが
「ウォルター!」
私はあわてて
「あんたは聖女だよ! 戦いでは
するとウォルターは
私はホッとした。
「うぬっ……。
ラーバスが声を上げたとき、ウォルターは再度、右
また
ラーバスはウォルターの剣で左肩から
そして
「うっ、うぐぐ……」
ラーバスはうろたえたように見えたが、彼はそのとき笑ったようにも見えた。
「――
ラーバスは聞いたことのない魔法の呪文を唱えた。
魔族の古代語か?
その瞬間、ウォルターの周囲に眠っていた五名のグールたちが起き上がったのだ。
「むっ! や、やめろ!」
ウォルターがグールたちに取り囲まれ
「よせ! どいてくれ!」
しかしウォルターは
グールは人間なので手を出せないのだ。
ラーバスはウォルターの優しさを計算していたのだろう。
「ハハハ!
ラーバスは
「ウォルター!」
私は
ウォルターの体から
一方、ウォルターを取り囲んでいたグールたちは皆、
ラーバスはもう一度、
「もう
「おーっと! そうはいくかって」
……そんな声がして、何かが切り
え?
何者かがラーバスの左にいて、ナイフでラーバスの左腕を
見覚えのある
ネストールだ!
「あいつ! いつの間にゾートマルクの街に来たんだ?」
パメラが声を上げた。
「お、お前……何者だ?」
ラーバスは苦痛に顔を
「ローバッツ工業地帯から女王たちが帰ったから、こっちに来たよ。この街に
「き、
「ウォルター! 今だ!」
ネストールが
「よ、よせ! くそ、もう一度、
ラーバスは左手を前に
「ここだ!」
ウォルターは今度こそ――剣でラーバスの胸を
「う、うう……な、なぜだ」
ラーバスの胸――
するとラーバスの姿は
「ラーバスは
グラモネ老人が言った。
ラーバスはウォルターの前で
ウォルターの首を両手で
切り
その両腕は
「ま、魔族の
ボロボロの両腕が
あ、あの
しかしウォルターの顔は冷静だった。
ウォルターはラーバスの腕を
「ぐは」
そんな声とともに、ラーバスは背中から地面に投げ落とされた。
地面に寝転んだラーバスの
「勝負あったね? ラーバスさん」
「う、うう……」
ラーバスはそのまま気絶してしまった。
「ウォルター!」
私はすぐにウォルターの
ゾートマルクの街は昼の太陽の光に照らされて
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