7話 勉強会、その後(凛、玲奈視点)
「神々君、さようなら」
「蒼真君、バイバーイ」
私と玲奈で神々君をお見送りする。
「はい、さようなら。また月曜日に会いましょう」
神々君が見えなくなるまで手を振る。
「あーあ、蒼真君帰っちゃた。楽しかったのにぃ」
「ね、また遊びたいわ。あ、玲奈は家に泊まるのよね。だったらもうお風呂に入っちゃいましょ」
外に出ることなんてないし。
「うん」
二人でさっさと着替えてお風呂に入ろう。
着替えを用意して服をぬぐ。
そういえば、夕御飯準備してない。おかずは作り置きのがまだあるしそれでいっか。
「えへへ、凜と洗いっこ~」
それにしても、玲奈のご機嫌がいい。高校生になって泊まるのは初めてだからかな?
玲奈がご機嫌だと私の気分も良くなるし落ち着く。
玲奈が私の髪を洗ったので次は私が玲奈のふわっふわの髪を洗う。
「んー」
玲奈は気持ちよさそうに目を細める。やっぱり猫みたい。
洗い終わったら、お風呂に入る。充分な広さはあるのに私にもたれかかってくる。
「狭いでしょ」
私が離れるとすぐさまついてくる。
「狭くていいの!」
頬を膨らませて。
私の幼馴染み――親友はすっごく可愛い。
お風呂から出た後、夜ご飯を食べて歯を磨いて、凜と一緒にふかふかのベッドに入った。まだまだ寝れる気がしなかったのでお話をしてたけど凛はすぐ寝てしまった。
――いつもだったら、私が先に寝ちゃうのに。
凛がいつもより疲れてたのか、私が元気だったのか、どっちだろ?
凛の規則正しい「スー、スー」という寝息を聞きながら凛の寝顔を見る。
月の光に照らされたその顔はとっても整っていて、銀髪も相まり物語のお姫様みたいだ。
「私の凛は綺麗だし、可愛いし、格好いいし、勉強も運動も出来るし、最強だなぁ」
私は頬を緩めた。
凛は私のためなら何だってしてくれる。私も凛のためなら何だってする。
凛を傷付ける人。もしそんな人が居たら。
「――絶対に、許さないからね」
私は凛に猫のようにすりつく。凛の心地よい温かみに包まれながら、私はうとうと微睡みの中に落ちた。
前途多難な恋をしそうです ~私が隣に居るのは分不相応ですか? 千代子 あめ @yuhi2828
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