6話 勉強会(蒼真視点)その4

「はは、はははは……」


 三浦さんが壊れてます……。


「ねぇーえ、なんであたらないのー」

「貴方が下手なだけでしょ」


 相変わらず、宮本さんは三浦さんに冷たいですねー。まぁ、仲がいいからでしょうけれど。やっぱり憧れます。


「んー、それでまだまだ時間がありますが、何します?」

「このぉー、滅茶苦茶強い裏切り者が!なにをいいよるー」

「こらこら、神々君に失礼よ、もう。えっと、家にはトランプとか、ボードゲームとか、ビデオゲームならあるよ」


 へぇ、トランプやボードゲームはやったことありますし。


「私はビデオゲームをやってみたいです。やったことないので」

「はいはい!賛成ー。今度こそ、蒼真君を倒すぞ!」

「じゃあ、準備するね。――カセット何がいい?」

「お任せで!」「お任せします」






 お任せした結果、双六のゲームになりました。2対2のチーム戦の。足りないところは自動でキャラが動くそうです。


 ボードゲームでも出来るのではないかと思いましたが、ひとターン毎にミニゲームが挟まれていてそんなことはありませんでした。

 どうやら、星のあるマスに行き、貯めたコインで星を買い、一番多くとったら勝ちということらしいです。


 チームは、私と宮本さんチームと、三浦さんと自動キャラチームにじゃんけんで決まりました。


 私のチームは至って順調星をとっていきましたが……。


「あーあー!だめだめそっちに行っちゃ」


 三浦さんチームは自動のキャラが勝手に星に向かってしまい、作戦が台無しになったよう。大変そうです。


 ミニゲームついても、順調に勝ち続けました。


 十ターンが終わり、ついに結果発表!……とその前に、ボーナスがあるそうです。


 一つ目が踏まれた回数で宮本さんと三浦さんが、二つ目の仲間の数で私が、それぞれ星を貰いました。


 最後のボーナス、何気に大きいですね。


 おぉ、画面が切り替わりました。遂に結果発表です。勝ったのは……私のほうのチームです!


「ぬぅう、私をいじめて面白いか!」

「はい、面白かったですよ、いじめたつもりは無いですけど」

「それにしても、神々君強すぎない!?本当に初めてだったの?」

「えぇ、初めてなはずです。……宮本さんも強かったですよ、勝つのに手こずりました」

「しゃあ、私は!」

「うるさい玲奈は置いといて、今日楽しかった?」

「それはもう、楽しかったですよ。また、遊びたいくらいに」


 彼は今日のことを思い出してつい笑ってしまったようだ。


「そっか、じゃあまた遊びましょう」

「え、いいのですか?」

「勿論」


 彼女もまた、笑い返した。心から喜んでいるように。

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