第5話 れーちゃんとゲーム
ガチャ
「ただいまー」
「あら、イチ。 おかえりー」
さて、この状況に疑問を抱いた人もいるだろう。
何でれーちゃんこと死神00がいるのか、である。実は僕、3人でここに住んでいるのである。
メンバーは、僕、れーちゃんこと死神00、そしてもう1人、"れに"こと死神02も一緒に住んでいるのだ。
ただ、今はどうやら、れにはいないらしい。
先に言っておくが、別に付き合っているワケでもないし、どちらかというと兄妹みたいなものである。
僕たち3人は同じ場所で育ったため、非常に仲が良いのだ。
「れーちゃーん、遊ぶついでに報告するねー」
「仕事をついでにしないの」
と、言うわけで僕は任務の報告を始めた。
姫宮さんのことや、別件の討伐任務についての報告を一通り終わらせる。
「っていうわけで、報告も終わったしゲームしよーよ、れーちゃん。今日、電気屋でニン◯ンドース◯ッチ買って来たんだー」
「ゲーム?ああ、人間界の娯楽ね。良いわよ、やりましょ」
と言うわけでゲームをする事になった。
「何やるー?やっぱりマリ◯カート?スーパーマリ◯ブラザーズ?それともバイ◯ハザード?」
「そうね…とりあえず最後のはナシとして…マリ◯カートにしましょう」
「えーバイ◯ハザードだめー?」
「私怖いのムリだもの」
「…しょうがない。れにとやるか」
「あの子、私以上の怖がりなんだからやめてあげなさい」
そんなこんなでマリ◯カートが始まった…のだが、、、
「あれ?なんでみんなこっちに向かって走ってくるのかしら?」
「逆走だからだよ」
「あれ?みんなどこ?」
「大分前にゴールしたよ」
「あれ?速度出ないわね…」
「なんで道じゃ無い所走ってるの?」
と、まあれーちゃんがあまりにもゲームが下手くそで勝負にならなかった。
その後何レースかしたけど、どれも酷いものだった。
そして最終結果は、僕は一位で、れーちゃんは当然の最下位。ぶっちぎりの最下位である。
そして彼女は先ほどから、もの凄い膨れっ面で僕のお腹をつついてくる。
「悔しいからもう一回!」
そして僕は彼女の機嫌を元に戻すため、夜が明けるまでマリ◯カートをプレイし続けた…その結果、翌日も寝坊してしまい、また先生に土下座したのは言うまでもない。
※※※※※※※※※※※※※※
キャラクター設定
死神01…本作の主人公(男)。天界で最初に誕生した死神で、れーちゃんこと死神00とは双子。割と何でも卒なくこなせ、神格も天界で上位5本の指には入るくらい高い。あだ名は"イチ"で、01から取った。今回の任務では海宮空と名乗っている。
死神00…主人公の双子の妹。基本的に優秀だがたまにポンコツ。神格は主人公同様天界で上位5本の指に入り、死神長。あだ名はれーちゃん。
死神02…もう1人の同居人先の2人とは血は繋がっていない。小さな頃からアニメや漫画を見すぎてそれに影響され、 ボクっ娘になってしまった。非常に怖い物が苦手。めちゃ美少女で優秀。密かに主人公に想いを寄せていたりする。
姫宮真琴…任務対象。姫宮家の1人娘で、容姿端麗で、成績も非常に優秀。それに伴い、学校には陰でファンクラブがある。霊能力の開花が遅く、主人公に指導してもらう事になった。
死神さんの春 清野天睛 @oukabannrai
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