概要
恵まれている彼女は、何も楽しめなくなった。
向田 恵美(むこうだ めぐみ)は結婚して十年、二人の子供に恵まれた31歳の専業主婦である。
素直で可愛い娘と息子。休日には家事を積極的に手伝ってくれる夫。
とある休日、庭では子どもたちの笑い声が響いていた。
夫はバーベキューの用意をしている。
恵美はキッチンで材料の準備をしていた。
「ママ!早くお肉焼こうよ!」
「恵美、火の用意出来たよ」
「ママー!一緒にジュース飲もうよー!」
家族に声をかけられた恵美は笑顔でこう答えた。
「分かった!今行くねー!」
傍から見れば幸せそうな彼女はある違和感を感じていた。
誰にも言えない、ある違和感を感じていた。
その違和感を一言で表すとこうである。
【何も美味しくない。何も楽しく感じない。】
住む場所があり、食べるものがあり、夫がいて子どもに恵ま
素直で可愛い娘と息子。休日には家事を積極的に手伝ってくれる夫。
とある休日、庭では子どもたちの笑い声が響いていた。
夫はバーベキューの用意をしている。
恵美はキッチンで材料の準備をしていた。
「ママ!早くお肉焼こうよ!」
「恵美、火の用意出来たよ」
「ママー!一緒にジュース飲もうよー!」
家族に声をかけられた恵美は笑顔でこう答えた。
「分かった!今行くねー!」
傍から見れば幸せそうな彼女はある違和感を感じていた。
誰にも言えない、ある違和感を感じていた。
その違和感を一言で表すとこうである。
【何も美味しくない。何も楽しく感じない。】
住む場所があり、食べるものがあり、夫がいて子どもに恵ま
私が生み出す文章はハッピーなものではないですが何か少しでも役立てれたら本当に嬉しいです。
吉田 陽春
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