残り物

◯行雲◯

忘れてくれるな

これは100円ショップで買った。

これはスーパーの花屋で買った。


帰りに「たこやき」の文字につられ

350円払った。


タコちっさい!

文句いいながら笑って食べた。


そういや青のりを恥ずかしがるのを

超えてたな。


今、部屋を片付けてる。

部屋に「これは~」と説明できるほど

記憶した物があふれてる。


目に入るもの、あれもこれも

いい加減にしてほしい。


どれもこれも「わたしとあなた」が見える。


ものが1つずつ増えてゆく喜びと

2人の幸せが1つずつ増えていくのは同じ。


そして


ものを1つずつ片付ける寂しさと

2人の幸せが1つずつ減ってゆくのも同じ。


【 残り物には福がある。】


全く今の気持ちにリンクしない

言葉がアタマを駆けゆく。


何、ポジティブになってんだわたし。


今、【福】を 1つずつ拾ってる。


はず。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

残り物 ◯行雲◯ @suemama

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ