未知の生物

西暦21XX年。

我々は人類が移住できる可能性がある惑星Ωを発見した。

地球を出発して10年後、かなり過酷な道のりではあったが、ようやく惑星Ωにたどり着くことができた。

惑星Ωに着陸後、探査用ビーグルを使い、周囲を探索したところ、1匹の未知の生物を捕獲することに成功した。最初は愛らしい仕草などを見せ、人間の姿を見ると友好的な態度を示したことから船員達は安堵していた。

しかし、船長であり、生物学の権威でもあるノーダ博士はしばらくその生物を観察し、本質を見抜いたことから「この生物は非常に危険である」と断言した。

シミーズ隊員は「そんな表面的な観察で何がわかるのですか!この未知の生物は人間に対して友好的ではないですか!?」と強く抗議をした。

しかし、ノーダ博士はその言葉に耳を貸さず、未知の生物を船外に放ち、直ちに地球へ帰還することを決断した。

そして、それから更に10年かけ、彼らは地球に戻った。


帰還後、彼らが聞いたのは、他国の探査機Aが彼らの到着から遅れること1年後に惑星Ωに到着し、人間に対し友好的な生物を発見したとの報告があったらしい。しかし、それから1週間後「誰か、助けてくれ!」という連絡を最期に、探査機Aからの交信は途絶えたらしい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

瞬殺ホラー劇場 利野元 大志 @sasuke_i

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ