変わらない、あるいは、変えられないもの

「ぼく」が物心ついた時から歪だった「母」との関係。二人はお互いに無関心な状態に慣れ切っていたのだが……。
一組の親子関係から、こちらへ様々な問いかけが見えてくるショートショート。恐ろしくて悲しくて、無力さからくるやりきれなさが漂う一編です。
当たり前も正しさも、覆すのは容易ではありません。そして、どちらかを選ぶには、大事なものを手放さないといけないという、究極の選択でもあるのでしょう。