第2話、怪し、夢魔の夢を叶えましょうか、秋冬編

怪し、夢魔の夢を叶えましょうか、、秋冬編

第2話、、、




朝、、遅い時間、、、


夢夢のスマホに着信が、、、「う~ん、、誰、、夜中に電話するのは、、、現在このスマホは故障中です、、おやすみ、、」


「夢夢ちゃん、、もう、朝でしょう、、起きなさい、、、」


「誰、、、あなたは誰なの、、」


「バカ、、美波よ、、起きて、、もう10時よ、、」


「えっ、、、おはよう、、美波、、じゃあ、おやすみ、、、、」


「、、、、もう、、、本当に起きなさい、、亜紀の件で電話してるのよ、、」


「う~ん、、えっ、、、そうだ、、、美波、起きたよ、、亜紀がどうしたの、、」、、、夢夢は、やっと目覚めた


「ルナよ、、ルナが亜紀の妹さん、亜美ちゃんを目覚めさせるのに成功したみたいよ」


「そうなの、、良かったじゃない、、」


「、、、それだけ、、亜紀なんか興奮して何を言っているのかわからなかったのよ、、陰陽道、最高だって、、」


「あっ、美波、、妹の亜美ちゃんは、、」

夢夢は、目覚めた後の事を心配した、、、


美波も興奮して、、、「やっぱり、私の予想したとおり、お友達とケンカしたことが原因みたいよ、、それもルナが解決したみたいよ、、仲直りをしたそうよ、、」


夢夢は、思った、、「おお、、さすがおじいちゃんのアイテム、、効果抜群ね、、」


「あっ、夢夢ちゃん、、亜美ちゃんね、、今日検査して何もなければ、、明日、退院出来るそうよ、、」


「全て、解決したのね、、うんうん、予定どおりだわ、、」、、夢夢は、納得した、、


「、、、夢夢ちゃん、、あなたじゃないでしょう、、ルナがやったのよ、、」


夢夢は、また思った、、、「ルナは夢夢だし、、、まあ、いろいろとおかしな事したら、、みんな気味悪いと思うから内緒にしているけど、、、夢夢だって陰陽道妖術、全て使えるのよ、、まあ、その内、美波達には、話さないといけないわ、、親友だから、、」


美波の電話が切れると、、夢夢は、着替えてキッチンに行った、、、


キッチンでは、お母さんと佐藤のおばあちゃんが、忙しそうにしていた、、、、「あっ、夢夢お嬢様、、おはようございます、」


「佐藤のおばあちゃん、おはよう、、」、、夢夢は、ニコッと笑って言った


すると、お母さんが、、「何が呑気におはようなの、、もう10時過ぎているのよ、、、早く朝食を食べてね、、、」


「、、、、お腹空いていない、、、」


「ダメです、、食べてよ、、忙しいのよ」


「、、、わかったわよ、、、あっ、お母さんそう言えば、亜紀ちゃんの妹、意識が戻ったみたいよ、、美波から電話があったわよ」


「あら、、良かったじゃない、、、小川さんも安心したんじゃない、、、」


「そうみたい、、、」、、夢夢は、テーブル席に座ると、少しだけ朝食を食べると、すぐに大広間に向かった、、、「夢夢、、また、こんなに残して、、」、、お母さん声が聞こえたが、、夢夢は、聞こえないふりをした


月曜日、、夢夢が学校に行くと、、亜紀は、美波達と話をしていた、、亜紀は夢夢に気がつくと、、、「夢夢、、ありがとう、、亜美も明日から学校に行くみたいよ、、」


「そうなの、、亜紀、、良かったね、、」


「ごめんね、、本当は私、、半信半疑だったの、、この現代に、アニメや空想の世界の話だと思っていたわ、、妖精や、陰陽師なんて、、亜美が言っていたのよ、、夢にちゃんと妖精さんが現れて、、助けてくれたって、、現実に、妖精さんからもらったアイテムも亜美が見せてくれたわ、、でも、願いが叶ったら消えてしまったの、、、」、亜紀は興奮して話した、、、


すると、美波達が、、「亜紀、、私達が言った事は本当よ、、現に、私達全員、ルナを見たんだから、、、」


「そうよ、、ルナは美人でかわいいのに、凄い能力を持っているのよ、、」、、と、春菜は誉め称えた、、、「いや、、美人だなんて照るわ、、」、、夢夢は照れくさそうに言った、、、「夢夢ちゃん、、春菜はルナの事を誉めたのよ」、、、「ルナは、、、夢夢だし」、、夢夢は小さな声で呟いた


「私なんか、、おばちゃんの、病気は治してくれたり、、死んだおじいちゃんに会わせてくれたのよ」


亜紀はみんな話を真剣に聞いていた、、「亜美なんか、、もう、ルナ様って崇拝しているのよ、、私もルナに会って御礼を言いたいわよ、、、」、、、夢夢は思った、、「亜紀、御礼はもう、言われたけど、、」


とにかく、亜紀の妹、亜美が元気になって友達とも仲直り出来て良かったと全員思った



それから3週間ぐらい後、、、



日曜日の午後、、夢夢は1人で録画してあった深夜ドラマを見ていた、、、しばらくしてお母さんも大広間に来て、、、「あっ、そのドラマ、お母さんも見ていないのよ、、」


「もう、、消さないから後で見たら」


お母さんは夢夢の横に座り、、思い出した様に話しかけた、、、「夢夢、、もうそろそろ体育祭の季節じゃない、、、」


「まだ、、1週間後だよ、、お母さんは関係ないでしょう、、もう、高校生なんだから」


「あ~あ、、夢夢も親離れか、、見に行こうかと思ったのに、、」


「あのね、、お母さん、、今時、高校生の体育祭を見に来る親はいないのよ、、恥ずかしいでしょう、、、」






夢夢は憂鬱、、、





月曜日、、学校、、


ホームルームの時間、、体育祭の役員や選手が決められた、、、夢夢、美波、由美、春菜はクラスの代表でリレーの選手に選ばれた


美波達は、張り切っていたが、夢夢だけは、浮かない顔をしていた、、、


「由美、春菜、夢夢、、クラスの代表よ、頑張ろうね、、」、、由美と春菜は、、「絶対に1位になるわよ、、」、、「ええと頑張ろうね、、」、、美波は、、「夢夢ちゃん、意気込みは、、何かないの、、」


「え~、、あまり目立ちたくない、、」、夢夢は小さな声で呟いた


「どうしてよ、、クラスの代表よ、リレーの選手なんて、体育祭の花形じゃない、、最後の種目なのよ」、、、美波は不思議そうに、聞いた、、、春菜も、、ニコッと笑って、、

「だって、、この女子高ってお嬢様学校じゃない、、かわいい子がいっぱいいるのよ、、他の高校の男の子も見に来るのよ、、もしかしたら、、素敵な彼氏が出来るかもよ」


「やだ、、、絶対にやだ、、」、、夢夢はあからさまに、嫌な顔をした、、、すると、、

「良いじゃない、、大空君も見に来るって言ってたよ」、、美波は少しはずかしそうに話した、、


「良いな、美波は、、応援してくれる彼氏がいて、、」、、春菜はため息をついた、、、


「だって、、他の高校の男の子に体操着姿を見られるのよ、、イヤだ、、」、、夢夢は明らかにイヤな顔をした、、


「そうね、、かわいい体操着だけど、露出は多いわね、、、由美も少しイヤかな」


「何、言っているの、、アイドルの運動会みたいに、かわいい体操着を男の子に見せたらいいじゃない、、、私達、全員、かわいいのよ、、」、、春菜は堂々と言った


「イヤだ、、目立つのはイヤだ、、夢夢は裏方のほうが良いの、、、」、、美波は呆れて、、、「夢夢ちゃん、あなたがこのお嬢様女子高で一番、美人でかわいいって、周りの高校の男の子や女の子も噂してるのよ、、、この女子校、芸能人もたくさんいる、お嬢様学校なのよ、、わかっているの」


「そうよ、、誰が見ても、美人に見えるわよ、、アイドルよりも全然かわいいもの」


「イヤだ、、目立ちたくないの、、」

夢夢は、想像して、憂鬱になった、、


「夢夢ちゃん、これは決定なの、、良いわね、、あなた、運動神経も良いのよ、、リレーのアンカーなのよ、、」


「え~、、真ん中で良いよ、、」


「わざと負けたら、ダメだからね、、」

「、、、わかったわよ、、、、陰陽道妖術で回避出来る術はあったかな、、それとも、人形(ひとがた)でもう1人の夢夢を作るか、、あっ、ダメだ、、焔が術者が未熟だと、変な偽者が出来ると言ってたわ、、ヤダもう、、あっ、でも家に帰ったら1回試してみよう、」、、と、夢夢は、小さな声で呟いた



陰陽道、妖具、、人形、、





夢夢が、家に帰ると、お母さんは相変わらず大広間でテレビを見ていた、、夢夢は声をかけて、部屋に行き、着替えると、すぐに、、封印の間に行った、、、「ねえ、、、焔、、出てきてよ、、、」、、すると、焔の掛け軸が少し揺れると、淡い光が広がり、、掛け軸の中から焔が現れた、、、


焔は、夢夢の前に立つと、、、「あら、夢夢ちゃん、どうしたの、、」、夢夢は嫌そうな顔で、、、「あのね、、、もうすぐ、学校で、体育祭があるの、、それで、リレーの選手に選ばれたの、、、」


焔は、、困惑した、、「確か、体育祭って、いろんな競技で競いあうのよね、、選ばれるって名誉じゃない、、良かっわね、、」

、、、夢夢は嫌そうに、、「良かったじゃないわよ、、、イヤなの、、目立ちたくないのよ、、、」


焔は、不思議そうに、、、「それで、私に何の用なの、、、」、、夢夢は、ニコッと笑って、、「人形があるでしょう、、それを身代わりにしたいのよ、、」


焔は、、夢夢の顔をじっと見ると、、「夢夢ちゃん、前も言ったけど、、人形の術は、けっこう難しいのよ、、特に自分の身代わりで、全く同じ様な、コピーを作るのは、晴明様と春樹しか出来ない術よ、、」


夢夢は、焔に、、「だから、1回試してみたいのよ、、上手くいくか、、、」、、焔は空間ボックスから、人形を出して、夢夢に渡した、、「道案内や、ワナ確認は簡単だけど、、身代わりはどうかしら、、」


「良いの、、ダメだったら止めるから、、」


「じゃあ、、夢夢ちゃん、、やってみて、」


夢夢は、空に五芒星を描き、人形に、妖気を、注いだ、、、すると、人形が、夢夢の姿に変化した、、、


「あっ、、、大成功だよ、、見た目は夢夢とそっくりだもの、、、」、、、人形の夢夢は、、「はじめまして夢夢です、、」、と、、話した、、「ああ、、ちゃんとしてる、、普通にあいさつしてるよ、、もっと話して、、」


人形の夢夢は、、、「はじめまして夢夢です、、、」、、、夢夢は困惑して、、「ええと、、他の言葉を話して、、」、、しかし人形の夢夢は、、「はじめまして夢夢です、」

、、と、、同じ言葉を繰り返すだけだった


焔は笑って、、「夢夢ちゃん、、全然、修行が足らないわね、、見た目でこれだけ出来れば、半分は成功だけど、、」、、、、夢夢は

おもしろくなさそうに、、「、、、やっぱりダメか、、あ~、、夢夢がリレーの選手をしないといけないの、、もう、、イヤだ」


夢夢は、諦めて、、封印の間から出て行った


「あああ、、もう無理だ、、結局、夢夢はリレーを走らないといけないの、、当日、台風でも来ないかな、、あ~、、ダメだ、順延で別の日に、体育祭はやるわ、、」、、と、、

一人言の様に話す、夢夢だった、、、


夢夢が、大広間に向かうと、相変わらずお母さんが、録画した深夜ドラマを見ていた、、

、、「あれ、、夢夢、、あなた帰っていたの、、」、、「もう、、さっき声をかけたじゃない」、、「えっ、そうなの、、」


夢夢もお母さんの隣に座ると、、「ねえ、、そのドラマ、夢夢が録画したやつだよ、、、勝手に見て、、」


「ほら、、この子、イケメンよね、、絶対売れると思うわよ、、」、、「もう、、相変わらずだよ、、夢夢はストーリーしか興味ないから、、誰でも良いんだよ、、」


お母さんは思い出した様に、、「そう言えば、、夢夢は体育祭、何か出るの、、」

夢夢は明らかにイヤな顔で、、「、、、、リレーだよ、、、クラス対抗の、、」


「えっ、、、凄いじゃない、、そう言えばあなた、、私に似て、運動神経良かったわね」


夢夢は更にイヤな顔で、、「、、、イヤなの、、、目立つのは、、裏方で良いのに」

、、、お母さんは不思議そうに、、「えっ、、、美人で運動神経が良くて、、みんなの注目を集めて、、何がイヤなの、、、良いことばかりじゃない、、、」


「あのね、、うちの女子校、お嬢様学校なのよ、、芸能人も多いし、男の子達が見に来るのよ、、体操着姿を見られるのよ、、絶対にイヤよ、、」、、お母さんは訳がわからず、、「えっ、、水着じゃないのよ、、体操着ぐらい良いじゃないの、、あなた凄くかわいいのよ、、私と似て、、」


夢夢は呆れて、、「お母さん、、さっきから、、美人だ、かわいいと自分を誉めているの、、、」、、お母さんは不思議そうに、、「あら、、私は真実を言っているのよ、、、夢夢も私も美人だって、、、」


夢夢は呆れて言った、、、「はあ~、、ダメだ、、絶対、夢夢とお母さん、性格違い過ぎだよ、、お母さんみたいに楽天家にはなれないわよ、、」、、「失礼ね、、、」


その日の夜、夕食後、ビールを片手に、夢夢のお父さんは、相変わらず1人、野球中継を見ていた、、するとお母さんが、、「ねえ、お父さん、、夢夢は、体育祭のリレーの選手に選ばれたらしいわよ、、、」

お父さんは珍しく、ニコッと笑って、「えっ、そうなのか、、スポーツは良いぞ、、努力が報われる、、一生懸命やれば、必ず、、強くなれる、、」


夢夢は、、「えっ、、、お母さん、、言わなきゃ良いのに、、、夢夢は目立つ事が嫌いなのに、、、」、、「で、、、何番目に走るんだ、、、」、、夢夢は興味なさそうに、、、「ええと、、最後かな、、」


お父さんは嬉しそうに、、「そうか、、俺も本当は生まれた子が男の子で、、野球をやらせたかったんだ、、スポーツは良いぞ」


夢夢は思った、、「絶対、嫌だ、、夢夢は目立つ事が嫌いなのに、、すべて普通が良いのに、、、もう、、」、、お父さんは嬉しそうにビールを飲むと、、また野球中継に釘付けになった、、、夢夢は苦手なお父さんが野球に夢中になった隙に、こっそり部屋に戻った


夢夢は部屋のベッドの上で少し考え事をしていたが、、、「やめたわ、、考えるの、こんな時はゲームだよ、、」、、と、、相変わらずな夢夢であった、、

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