怪し、夢魔の夢を叶えましょうか、秋、冬、編

川崎ヒロト

第1話怪し、夢魔の夢を叶えましょうか、秋、冬、編

怪し、夢魔の夢を叶えましょうか、秋、冬、編、、、1話、、






楽しかった、、?、、夏休みも終わり、色んな体験をした、夢夢(むむ)達は、また、普通の高校生活に戻った、、9月の日差しはまだまだ暑く、、朝の光が窓から差し込んでいた



2学期が始まり、、いつもの様な、、朝の光景、、だが、夢夢は、、まだ、ベッドの中にいた、、、



すると、夢夢の部屋のドアから声が、、


「夢夢、、起きなさい、、、」


「、、、、やだ、、、、眠いし、、、」


「あなた、、もう7時半、過ぎているのよ」


「早いよ、、夏休みなんだから」


「、、、まったく、この子は、、今日から新学期でしょう、、もう、9月なのよ」


「えっ、、新学期、、、え~今日、始業式なの、、、」



夢夢は完全に、目が覚めてしまった


「え~、、今日、持って行く物、まだカバンに積めてないよ」

「やっと起きたわね、、朝食は出来ているから、ちゃんと食べてね」、、そう言うとお母さんはいなくなった、、、



夢夢はあわてて、、用意をすると、、キッチンに向かった、、、



キッチンには、お母さんと佐藤のおばあちゃんが、もう、家事をやり始めていた、、、



「あっ、おはよう、、佐藤のおばあちゃん、今日は早いね、、」


「ええと、、、夢夢お嬢様、夏休みの間も、この時間から来ていますよ、、、」


「え~、、そうなの、、、、知らなかったわ、、、」


佐藤のおばあちゃんは苦笑いをしていた、、


「はいはい、、夢夢、、朝ごはん食べて、学校に行かないと、、遅刻するわよ」、、お母さんは、ニコッと笑って言った


夢夢は急いで、少しだけ朝食をたべると、椅子からあわてて立った、、、「夢夢、、、もう終わりなの、、こんなに残して、、」、お母さんは言ったが、、夢夢は急いでカバンを持つと玄関に向かった、、、


家を出て、数分で学校着くと、、、あわてて教室に向かった、、、教室では、美波と由美、春菜が話しをしていた、、


夢夢に気がついた、美波(みなみ)が話しかけた、、、「夢夢ちゃん、、また遅刻するのかと思ったわ、、」


「、、、、、大丈夫だよ、、ちゃんとおきれたから、、、」、、、夢夢は、うっすら汗をかきながら言った、、


「夢夢ちゃん、、あんた走って来たんでしょう、、少し汗かいているよ、、」、、春菜(はるな)は笑って言った、、


「えへへ、、少しだけ起きるのが遅かっただけよ、、」、、、本当は、まだ夏休みだと思っていたので起きられなかったとは言えなかった、、


「夢夢ちゃん、、まだ夏休みだと、思っていたんじゃないの、、今年の夏休みはいろいろとあったから、、、最後は沖縄まで行ったし、、たくさん体験出来たわ」、、由美(ゆみ)は、思い出すように話した、、、


「ギクッ、、、由美、、あんた人の心が読めるの、、、」、、夢夢は、聞こえないように呟いた、、、


美波達は、夏休みの思い出に浸っていた


するとチャームが鳴り、、始業式の合図で全員、体育館に向かった、、、


始業式が終わると教室に戻り、、ホームルームが始まった、、、冒頭、担任の女の先生が、宿題の回収を終えると、、、「みなさん、、夏休みは、いろいろとあったでしょうが、新学期が始まりました、、気を引き締めてくださいね、、、」


夢夢は、もう疲れた様子で、、「あ~、、2学期が始まったよ、、始業式だけで、もう疲れたし、、」


「しっ、、、夢夢ちゃん、、先生が見てるわよ、、今日は午前中だけでしょう我慢しなさい、、わかった」、横で美波が注意した、、


「ええと、、まだ、夏休みボケの方もいるみたいね、、、」、、先生は、教室を見渡して言った、、、


1人の女の子が、、眠そうな顔でうとうととしていた、、、すると先生が、、「ええと、小川さん、、眠いの、、夏休みは終わったのよ、、、」


「あっ、、、すみません、、、」


すると由美が、、、「珍しいわね、、優等生の亜紀(あき)ちゃんが、居眠りなんて、、夢夢や春菜ならわかるけど、、、」


「由美、、失礼ね、、夢夢だけでしょう、、私は居眠りなんかしないわよ」、、春菜は小さな声で言った、、


「え~、、夢夢もそんなに居眠りなんかしないよ、、、」、、、、美波がつかさず言った、、、「へえ~、、夢夢は、そんな事が言えるの、私は何回もうとうとしたの見てるわよ、、どれだけ起こしたか、、」


「えっ、、、そうだったけ、、わすれたよ」







クラスメートに起きた事、、、






休み時間に、、夢夢達がおしゃべりしていたら、亜紀と話をしていた、春菜が来て、、、

「ねえ、、みんな、、聞いてよ、、」


美波と由美は、興味津々と聞いてきた、、、

「何々、、、春菜、、早く言ってよ」


「私と同じ恋の悩みかしら、、眠れないくらい好きな人が出来たとか、、」、、美波は、恥ずかしそうに聞いた、、、


「、、、ただの寝不足でしょう、、遅くまでゲームとかしてるんじゃないの、、」


すると美波が、、「あのね、、夢夢ちゃん、亜紀はあなたと違うのよ、、優等生なのよ、そんな事するわけ無いじゃない、、バカね」


「あ~、、美波は夢夢の事、そんな女の子だと思っているの」、、、夢夢は、不満そうに聞いた、、、


美波は、夢夢に顔を近ずけて聞いた、「あら、違うの、、夢夢ちゃん、、」


「えっ、、、、、たぶん、、そうかも、、」


春菜は、、違うと、、「もう、、みんな聞いてよ、、あのね、、亜紀、妹がいるでしょう、、その妹が、10日ぐらい前交通事故にあったそうよ、、、」


3人は、驚き、、、「えっ、、かわいそうに、、」


「大丈夫なの、、、怪我とか、、」


「、、、大変だね、、亜紀も、、どんな具合なの、、心配だよ、、」


春菜は、小さな声で、「怪我とかは大したこと無かったみたいよ、、、」


みんなは、少しほっとして、、「じゃあ、良かったわね、、、」


「本当よね、、春菜のお兄ちゃんとお友達も交通事故にあったじゃない、、ドキッとしたわよ、、、」


「良かったね、、亜紀、、妹さん大したことなくて、、」


ところが、春菜は、険しい顔で、、「うん、でもね、、そうでもないのよ、、」


「えっ、、だって怪我はたいした事ないって言ったでしょう」


「そうよ、、大丈夫なんでしょう、、妹さん、、」


「、、、そうなのよ、、怪我は大したことないけど、、意識が戻らないみたいよ」、、、春菜は亜紀から聞いた事を話した


「えっ、そうなの、、医者は原因解明出来ないの、、」


「いろいろと調べているけど、まだわからないみたい、、亜紀と亜紀のお母さんで、交代で病院に行っているみたいよ、、」


すると美波が、、「あっ、、、それでも寝不足なんだ、、亜紀、かわいそう、、」


「妹さんが、心配なのね、、、」


「精神的、みたいなものなのかな、、怪我は大したこと無いなんて、、、」


美波が、みんなに、、、「、ねえ、放課後、もっと詳しく、亜紀に聞いてみようよ、、、私達で、何か、出来るかも知れないから」


みんな、うんうんとうなずいていた、、、


放課後、、、、


帰ろうとしていた、亜紀を春菜が止めると、、夢夢達も亜紀の元に行った、、


美波が亜紀に、、、「ねえ、、亜紀、、春菜から聞いたんだけど、、妹さん交通事故で入院したんでしょう、、、」


「うん、、、」、、、亜紀は小さな声でうなずいた、、


「大変ね、、亜紀も亜紀のお母さんも、、、妹さんに付きっきりなんでしょう、」

、、、由美は、心配そうに聞いた


「しょうがないよ、、いつ、意識が戻るかわからないし、、急変するかもしれないし」

、、、亜紀も、不安そうに話した


美波が、不思議そうに聞いた、、「ねえ、、亜紀、、妹さん、怪我は大したこと無いんでしょう、、どうして意識不明なの、、」


「、、、、医者も、いろいろと検査しているわ、、頭部の中に何か外傷があるのかと、細かく検査したけど、、全然わからないみたいなの、、」


「くも膜下とか、、、でも、すぐにわかるよね、、、精神的なものか、、、あるいは、細菌とか、、、目覚めない理由があるのか、、

」、、美波はいろいろと考えた


「あっ、、、私、、妹の病院に行かないといけないから、帰るわね、、」、、そう言うと亜紀は教室から出て行った、、、


夢夢達も帰宅、することにした、、「亜紀の妹さん、早く意識が戻るといいね、、」、、春菜はぽつりと呟いた、、、


4人は、学校を後にした、、、


夢夢のお屋敷、、、


夢夢は、母屋の玄関を入ると、、相変わらず大広間からテレビの音が聞こえた、、、玄関が開く音が聞こえたのかお母さんの声が、、「夢夢~、、お帰りなさい、、」、、、「、、、ただいま、、お母さん、、」


夢夢は、大広間を覗くと、、、

「、、、もう、、お母さん、相変わらずドラマを見てるのね、、」、、夢夢は、立ちながらそう言うと、、自分の部屋に向かった


部屋でカバンを置くと、、着替えて、大広間に向かった、、


「あっ、夢夢、学校は間に合ったの、、」

、、、お母さんは、テレビを見ながら言った


「、、、間に合ったに決まっているでしょう、、、」、、夢夢は、そう言うとお母さんの隣に座った


「あっ、、夢夢、、お煎餅食べる、、」


「いらない、、、佐藤のおばあちゃんは、」


「今日はもう、帰ってもらったわよ、、全部午前中で済んだから」、、、お母さんはそう言うとお茶を飲んだ、、


夢夢は、思い出したように、、「あっ、そう言えば、、クラスの小川さんだけど、、、」


「、、小川さん、、、、学級委員長の小川さんの事なの、、」、、、お母さんは、身を乗り出して、興味津々で聞いてきた


「うん、、小川亜紀ちゃん、、あのね、妹さんが10日ほど前、交通事故にあったみたいよ」


「まあ、、、かわいそうに、、、で、、」


「怪我とかは大したこと無かったらしいよ」


「そうなの、、良かったわね、、、不幸中の幸いね、、」、、、お母さんはニコッと笑って言った、、


「でもね、、いまだに意識不明なのよ、、」


「えっ、、、怪我とか大したこと無いのに、どうして、、医者は原因がわからないの」

、、、お母さんは、不思議そうに聞いた


「うん、、わからないみたい、、」


「まあ、、それじゃあ、、小川さんや小川さんのお母さんは心配でしょう、、」


「うん、、ずっと交代で病院に行ってるみたいよ、、、亜紀も疲れた顔をしていたし」


「そう言えば、、春菜ちゃんのお兄さんも夏休みの間、交通事故にあったでしょう、、、夢夢も気をつけてね、、、」


「あっ、夢夢は、大丈夫だよ、、おじいちゃんの陰陽道、妖術で守られてるから、」、、夢夢は、ニコッと笑って言った、、、


「、、、、あんた、まだそんなこと言っているの、、、陰陽師なんて、遠い平安時代のお話なのよ、、昔話みたいな物じゃない、、」

、、、お母さんは、全然、陰陽師なんて信じていなかった、、、


「、、、今も、いるのに、、げんに夢夢だって陰陽道、妖術を使えるわよ、、」、、夢夢は、お母さんに聞こえないように呟いた





少しずつわかってきた、真相、、






次の日の朝、、、



カーテンの隙間越しに、まだ暑い夏の日差しが、少し漏れていた、、夢夢は、まだ熟睡中だった、、、、そこに、ノックの音が、、「ねえ、、夢夢ちゃん、、あんた、いつまで寝てるの」と、お母さんの声がドア越しに聞こえた


「うう~ん、、、、、、もう、、まだ夏休みでしょう」


「、、、この子は、、あなた、昨日、始業式に行ったよね、、まだ夏休みのつもりなの」


「えっ、、、、記憶がないよ、、」


「じゃあいいわ、、、でも、もうすぐ7時半だけど、、また遅刻ね、、」


「はっ、、、、わかったよ、、起きるよ、」

夢夢は、まったく昨日と同じだと思っていた、、「今のは、、デジャブ、、なの、、」


夢夢は、あわてて着替えると、学校の準備をして急いでキッチンに向かった


キッチンには、佐藤のおばあちゃんとお母さんが忙しそうにしていた、、、夢夢は、目を疑った、、「えっ、どうしてお父さんがいるの、、」


お父さんは、朝食を食べていたが夢夢に気ずくと、、、「、、夢夢、、お前、いつも、こんなにギリギリまで寝てるのか、、」


「あっ、、、お父さん、おはよう、、」


「、、、、おはようじゃないだろう、、ちゃんとしないと、社会人になって困るぞ」、、小うるさいお父さんの小言が始まった


「、、、は~い、、、ところでどうしてこの時間にお父さんがいるの、、」


「昨日、、明日は出張明けで休みだと言っただろう、、聞いてなかったのか」


「夢夢、、急いで食べなさい、、遅れるわよ、、」、、お母さんは、お父さんの小言を遮るように、、夢夢に話しかけた、、


「、、、俺が、話しているのに、、」


「もう、朝は忙しいの、、お父さんも朝食が終わったら、広間に行ってね」


「えっ、、、、ああ、、」


夢夢は、少しお父さんがかわいそうになった


夢夢は、急いで朝食を少しだけ食べると、、

「お母さん、、、行ってきます、、」


「はいはい、、あっ、、またこんなに朝食を残して、、、」


夢夢は、あわててお屋敷の正門から出て行った、、、


学校、、、午前中の授業が終わり、、、お昼休み、、、


夢夢達は、学食のテラスホールに向かうと、、端のテラス席に亜紀が1人で座っていた、、、


夢夢達は、昼食を持って亜紀のいるテーブル席に向かった、、、夢夢達に気ずいた亜紀に春菜が話しかけた、、、「亜紀、、、座っていいかな、、」


「あっ、うん、、良いよ、、」


夢夢達は、昼食を食べ終えると、、、


春菜が、、「亜紀、、妹さんはどうなの」


「うん、、全然、意識が戻らないままよ」

亜紀は、疲れた顔で話した、、、


美波が、不思議そうに亜紀に聞いた、「亜紀、、妹さん、精神的な悩みとか無かったの、、私の叔父さん、精神科の医者だけど希に、精神的な事が原因で、殻に閉じこもる様に、目覚めない事例もあるらしいわよ」


亜紀は驚き、、思い当たるように、、「そう言えば、妹と接触した車の運転手が、何か、考え事をしているようにふらっと道路に飛び出して来て、避けきれなかったと言っていたし、、事故が起きる前、仲が良かった親友の事で、悩んでいるみたいで、心配していたのよ、、まさか自殺しようとしていたの、、」



みんな、不安そうにしていた、、、


すると、由美が小さな声で、、「ねえ、ルナなら、、妹さんの夢に現れて、目覚めない原因の悩みとかを聞いて、解決出来るんじゃないかな、、、」


「そうね、、悩みを聞いて解決したら、意識が戻るかも、、」


すると夢夢が、、、「ねえ、、意識を失っているのよ、、寝てる訳じゃないけど、、大丈夫なの、、」


美波が、夢夢の耳元で、、「夢夢ちゃん、、あなたが、やるんじゃなくてルナに頼むんでしょう、、やってみないとわからないじゃない、、人助けよ、、、」


亜紀は、、夢夢達の話を、不思議そうに聞いていた、、、「ねえ、、みんな、何の話をしているの」


すると春菜が、、、「、、亜紀、落ち着いて聞いてね、、夢夢のおじいちゃんが陰陽師なの知ってる、、」


「うん、、けっこう有名な話だし、家のおばあちゃんから聞いた事あるわよ」


「じゃあ、話が早いわ、、陰陽道のお札で、妖精みたいな人が、寝てる人の夢に現れて悩みとか、怪我とかいろんな事を解決してくれるのよ、、、」


亜紀は驚き、冗談だと、、、「えっ、、まるでアニメとか映画の話みたいね」と信じられないと、、、


すると、由美も、、「亜紀、、私のおばあちゃんの病気もルナに治してもらったのよ」


美波も、、「私だって、、ルナに恋が叶う秘薬をもらったわ、、」、、恥ずかしそうに言った


夢夢は、思った、、「恋が叶う秘薬じゃないし、、薬師が作った勇気丸だし、、、」


春菜も、、「お兄ちゃんのお友達の大きな怪我とかも治したし、ルナは、犯人だって探して自首させたのよ、、騙されたと思ってそのお札を妹さんの枕元に入れて、、絶対、妹さんの意識が戻ると思うよ」


亜紀は、しばらく考えると、、「わかったわ、、みんながそう言うなら信じるわ」


すると、夢夢が、亜紀に見えない様に、、、空間ボックスから、お札を出すと、亜紀に渡して、、、「亜紀、、これを妹さんの枕元に入れてくれる、、夢夢を信じて、、それと、妹さんの名前を教えて、、ルナに教えるから、、、」


「うん、、わかったよ、夢夢、それで妹の意識が戻るなら、、、、、あっ、妹の名前は、亜美(あみ)よ、、」、、亜紀はお札を受け取ると夢夢の手を握って言った、、、「夢夢、妹を、よろしくね、、」


「わかった、亜美ちゃんね、、ルナにちゃんと伝えるわ、、、亜紀、、病院に着いたらすぐにお札を亜美ちゃんの枕元に入れてね」、夢夢は、心配ないと亜紀に向かって、ニコッと笑った、、、






怪し、夢魔の願いを叶えましょうか






放課後、、、、


亜紀は、夢夢からもらった、お札を大事そうに握って、妹の病院に急いだ、、


それを、夢夢達は見送ると、、、美波が、、「夢夢ちゃん、、忘れずにルナに伝えるのよ、、」


「わかったよ、、もう、、美波はそんなに、夢夢の事信用していないの」


「あんた、、忘れ物多いじゃない、、夢夢のお母さんも言ってたよ」


「、、、ごもっともです、、、」と言いながら夢夢は、思った、、「だって、、ルナは夢夢だし、忘れないわよ、、それに、今回は寝るまで待っていなくて良いから、早めに済むから、寝不足にはならないかもね、、、」


夢夢達も、学校から帰った、、、


夢夢の自宅、、お屋敷内、、、、


夢夢は、夜に備えて、早めにお風呂に入ると、、「あ~やっぱり、お風呂は良いな、、夏だからってシャワーだけより、少しぬるいけど浴槽に浸かった方が断然気持ちいいわ」


するとドア越しに、、お母さんが、「夢夢、暑かったから、私も入るから早めにね、」


「え~、、じゃあ、お母さんが、先に入れば良かったじゃない、、もう、、」


「あのね、、あなたと違って、やることがいっぱいあるのよ、、主婦って、一日中忙しいのよ、、、」


夢夢は、思った、、「さっき、夢夢がお風呂に入るよって言った時、テレビでドラマ見ていたじゃない、、あれでも、一日中忙しいって言えるの、、、」


「ええと、、聞こえたかな、、」


「、、、、わかったわよ、、、」



夢夢は、夕食を相変わらず、少しだけ食べると、、おじいちゃんの部屋を物色した、、


「、、、さてと、、どの、秘薬を使うかな、、悩みとかが影響してるなら、、まずは勇気丸で、前向きに考える事が出来るんじゃない、、、、確か勇気丸は、ここにあるはずよね、、、」、、夢夢は、、数多くのアイテムの中から、勇気丸を見つけて、2~3個、空間ボックスにいれた、、、



夢夢は、、、おじいちゃんの部屋をずっと見ていた、、、、、するとそこに、焔(ほむら)が現れた、、、「あっ、夢夢ちゃん、、どうしたの春樹の部屋で、、」


「あっ、焔ちゃん、、あのね、お友達の妹が交通事故にあったの、、」


「えっ、、、じゃあ、怪我を治すのに春樹の部屋にいたの、、回復丸なら、焔も持っているわよ、、」


「怪我は大した事が無いそうよ、、でも意識が戻らないのよ、、精神的な悩みでそうしているのか調べるのよ、、ルナがね、」


「ルナは、夢夢ちゃんでしょう、、説得できるの、、」


「わからない、、とりあえず勇気丸で前向きにさせて、、後、友達の事の、悩みを解決しないと、、」



「夢夢ちゃん、、、意識が戻ったら、その後とも補助しないとね、、あっ、、これがい良いわ、、お友達とわだかまりが無くなる、、このアイテムがいいわよ」、、焔は棚の陰陽道の用具を指差すとそう言った


「えっ、絆の繋がりの証(見た目、ミサンガみたいな物)、、、良いわね、、ネームが」、、、夢夢は、そのアイテムも空間ボックスに入れた、、、


「夢夢ちゃん、、あまり危ないことはしないでね、、」、、そう言うと焔は消えた



その後、夢夢は、部屋に戻り、、とりあえず

亜美ちゃんの夢に?、入る準備をした


夢夢は、お父さんやお母さんが寝たのを、感じると、ルナに変身した、、、


夢夢は、鏡に映ったルナの姿を見ると、「あっ、いつ見てもかわいい、これで夢夢だとはわからないわよ、、、これだけかわいいと怪しまれないよね、、よし、、準備は良いと、、じゃあ亜美ちゃんの夢に、、イヤ、、意識にお邪魔するわよ、、、」



話は、遡って、、学校の帰り、、亜紀は妹の入院している、病院に、急いで向かった、、病室には、疲れた顔のお母さんがいた、、


「あっ、お母さん、、遅くなってごめんね、、交代するわ、、」


「亜紀、、よろしくね、、私は夕食を作ったたら、また来るから、、」、、お母さんは、疲れた顔で言った、、


それを心配して、亜紀は、「お母さん、、少し寝てから病院に来ても良いからね」


「ありがとう、、でも、大丈夫よ」、そう言うと、お母さんは病室から出て行った


お母さんがいなくなると、亜紀は妹が寝ているベッドの横の椅子に腰かけた、、、


しばらくして、思い出した様に、カバンから夢夢に渡された、お札を取り出すと、「、、本当に、、これで亜美の意識が戻るの、、、亜紀、、、みんなを信じるのよ、、絶対妹の意識が戻ると、、お願いします、神様、」


亜紀は妹が寝ている、ベッドの枕元にお札を入れた、、、「亜美、、明日は土曜日で学校がお休みだから朝から来るからね、」



夢夢の部屋、、、


ルナは、意識を集中して、お札の妖力を探った、、、、「、、、これね、、見つけたわ、さてと、、亜美ちゃんの夢に、、イヤ、意識にお邪魔するわよ、、、」、、、そう言うと部屋からルナの姿は消えた、、、






意識の殻の中の女の子を助ける






病院の一室、、亜美の意識の中、、、


「、、、何これ、、真っ暗じゃない、、亜美ちゃんはどこ、、、」、、、ルナは何も見えない空間にいた、、、


夢夢は、何も見えない空間で、少し戸惑っていたが、、思い出した様に、妖術を唱えた

、、、「陰陽道、妖術、、灯火、、」ルナが妖気を高めると、、、辺りが少しずつ明るくなった、、、


すると、、遠くの方に、、大きな塊が見えた、、、「、、、あれは、何、、亜美ちゃんはいないし、、、本当にここは亜美ちゃんの意識の中なの、、、、」


ルナは、その塊の方に向かって歩いた、、


塊の方に近ずくと、、大きな卵の様に見えた

、、、「、、これって、、卵なの、、」、ルナは不思議そうに触ると、、拒絶する様に、卵が電気を帯びた、、、



「あっ、、、痛い、、なぜ、攻撃するの、、それなら、、こっちも雷撃を、、、」


ルナが雷撃で攻撃をしようとすると、突然、焔が現れて、、「夢夢ちゃん、、あっ、今はルナちゃんだったわね、、」


「えっ、どうして焔が、亜美ちゃんの意識の中に、、、」、、ルナは不思議そうに聞いた


「もう、、この卵の中に、亜美ちゃんがいるのよ、、攻撃はダメでしょう、、気配でわかるでしょう、、」


「えっ、、焔、そうなの、、、」、、ルナは失敗したと思った、、、


「もう、、夢夢ちゃん1人じゃ心配だから、気にしていたのよ、、、」


「焔ちゃん、、今はルナだからね、、でも2人だと亜美ちゃん警戒しないかな」


「どうせ、焔は、寝てる人にも見えないわ、、、夢夢ちゃんに助言しかしないわよ」


「ええと、今はルナだからね」、、ルナは再度言い直した、、、


「ええと、夢夢、、いや、ルナちゃん、この卵みたいな物を壊すなら、、陰陽道、妖術、結界解除で良いんじゃない」


「えっ、そうなの、、、出来るかな」


「ほら、、空に五芒星を描いて、妖気を高めて、妖術を唱えて、、」、、焔はルナを急かした、、、


ルナは、焔に言われたとおり、、五芒星を描いて妖術を唱えた、、、「陰陽道妖術、、結界解除、、、」


ルナの体から柔らかな光が放たれ、、その卵みたいな塊を包むと、、、塊が消えて中から小学生の女の子が現れた、、、


「あの子が、亜美ちゃんね、、、」、、ルナは亜美ちゃんに近ずくと、、、


「あの~、、亜美ちゃんだよね、、」、ルナは優しく微笑みながら聞いた


「えっ、、、お姉ちゃんは誰、、、どうして私の名前を知っているの、、、」


「亜美ちゃん、私は、ルナよ、、」、、ルナはまたニコッと笑って言った


「えっ、天使なの、、亜美は死んだの」

、、、亜美は、、ルナの格好を見てそう思った、、、


「えっ、、、確かに背中には、イメージで羽があるし、、もう良いわ、天使でも、本当は夢魔なんだけど、、イメージ悪いし、、」

、、ルナはそう思った、、、


すると、焔が、、「もう、、夢夢ちゃん、、説明しないと、、、」


「ルナだし、、ええと、、死んではいないわ、、私は亜美ちゃんの悩みを解決するために現れたのよ」


「えっ、、、そんな事が出来るの、、、でも無理よ、、絶対、元には戻らないわよ」


ルナは優しく聞いた、、、「亜美ちゃん、、私はあなたのお姉ちゃんの亜紀から頼まれたのよ、、」


「えっ、亜紀お姉ちゃんが、、、」


「そうよ、、亜美ちゃんのお母さんや亜紀はすごく、心配しているのよ、、」


「でも、、もう何も全てが嫌になったの、、あんなに仲が良かった咲良(さら)ちゃんに嫌われるなんて、、、もう、10日も口を聞いていないのよ」、、、亜美は、泣きながら話した、、、


「夢夢ちゃん、、たぶん、お互いが些細な事で誤解をしているんだわ、、素直に謝れないのよ、、、」、、焔は、ルナの耳元で小さな声で言った、、、


「うん、、ルナだし、、やっぱりここは、勇気丸で自分の思いを、咲良ちゃんに正直に伝えた方が良いわ」、、ルナは、空間ボックスから勇気丸と絆の繋がりの証を出した、、、


ルナは、ニコッと笑って、、、「亜美ちゃん、、勇気丸、これを使えば、素直に自分の気持ちを相手に伝えられるわ、、」


「でも、、咲良ちゃん、、聞いてくれるかな、、、」、、亜美は不安そうな顔をした


ルナはまたニコッと笑って、、、「うふふ、、そこでこれの登場、、絆の繋がりの証よ、、、」


「えっ、、、ただの、ミサンガじゃないの」

、、、亜美は、変哲もない物を見て、不安そうになった、、、


「、、、そうね、、ただのミサンガに見えるけど、、天使のルナ様が、ただのミサンガを持って来るわけないでしょう、、、」、、、

ルナは、、堂々と言った、、


「夢夢ちゃん、、夢魔じゃないの、、設定は、、、」、、焔は困惑した、、


「あのね、焔、、夢魔ってイメージ悪いから、、聖霊でも、妖精でも、天使でも良いの、、なんでもアリよ、、」

、、、と、、やけくそのルナだった、、、


「、、、えっと、、ルナ天使さん、、これって、どんな効果があるの、、」


「面倒くさいな、、ルナで良いよ、、」


「ルナさん、、教えて下さい」


得意気な顔でルナは、、、「この絆の繋がりの証を腕にはめて、相手とお話しすれば、全て上手くいくアイテムよ、、咲良ちゃんは亜美ちゃんの話を素直に聞いてくれるわ」


「本当に、、それで仲直りが出来るの」


「あたりまえよ、、天使のルナ様が自信を持って言えるわよ」


「、、、、、わかったわ、、ルナちゃん、、でも、どうやったら目覚めるの」、、亜美は不安そうに聞いた、、


ルナは、ニコッと笑って、、、「あら、もう亜美ちゃんを封印していた結界は消えたのよ、、明日の朝、、普通に目が覚めるわよ」


「本当に、、目覚めたら、、すぐに、咲良ちゃんとお話ししてみるわ、、」

、、、まだ勇気丸を飲んでいないのに、亜美はそう言った、、、


「ええと、、亜美ちゃん、、起きたら枕元を見てごらん、、この勇気丸と絆の繋がりの証のミサンガがあるから、電話する前に勇気丸を飲んで、、絆の繋がりの証を腕に着けてね、、、わかった、、」


「うん、、わかった、、明日目覚めたら、すぐにやるわ、、、」、、亜美はニコッと笑って言った、、



焔は、、、呆れて、、「あ~、、、夢夢ちゃん、とうとう、絆の繋がりの証を、、ミサンガと言ったわ、、、」


「じゃあ、、亜美ちゃん頑張ってね、、」


「うん、、天使さん、ありがとう、、」


ルナと焔は、、亜美ちゃんの意識の中から消えた、、、






仲直りは、、、絆の繋がりの証の効果、、






夢夢の部屋、、、


「あ~、、上手くいって良かった、、」

、、、ルナと焔は現れた、、「夢夢ちゃん、後は亜美ちゃん次第だね、、」


「もう、、焔ちゃん、、まだ変身解いていないからルナだよ、、、」


「、、、、」、、夢魔なのに天使でも良いと言ったのに、、、、変なこだわりがあると焔は思った


ルナは変身を解いて夢夢に戻った、、、


「はあ~、、終わった、、明日は土曜日でゆっくり寝れるわよ、、、」、、夢夢は、大きく背伸びをした、、、


「夢夢ちゃん、、じゃあ、焔は戻るわよ」


「あっ、焔ちゃん、ありがとうね、、助かったよ、、」、、夢夢は、焔に向かってニコッと微笑んだ、、、焔もニコッと笑って、消えた、、、


次の日の朝、、、


亜美の病室には、亜美が眠るベッドの横で、心配そうに座っている、お母さんがいた


疲れた表情で、目が覚めない亜美を見ていた、、すると、、急に亜美が何事も無かった様に目を覚ました、、、


「えっ、、、、えっ、、、亜美、、、」


「、、、、お母さん、、、ごめんね、、」、亜美の言葉を聞いて、お母さんは、泣き崩れた、、


その後、、看護婦さんから連絡受け、医師達は、、検査の準備をした


しばらくして、亜美の病室に、亜紀が来ると、、「えっ、、、お母さん、、亜美が目覚めたの、、、信じられない、、」、亜紀は呆然と亜美の顔を見ていた、、、お母さんは、検査の件で医師と話があると病室を出て行った、、、


亜美も、亜紀の顔を見ると、、、「お姉ちゃん、、ありがとう、、お姉ちゃんのおかげだよ、、、」


「、、えっ、、、」、、亜紀は何の事だかわからなかった、、


「お姉ちゃんでしょう、、天使のルナさんにお願いしたのは、、昨日、、私を助けに来てくれたわよ、、、」、、、亜美は、ニコッと笑って言った


「天使、、、ルナ、、、あっ、、夢夢達が言ってた妖精さんの事だ」


「お姉ちゃん、、検査の前に、お友達の咲良ちゃんと仲直りしたいの、、お姉ちゃん私のスマホはどこ、すぐに済むから」、、亜紀はお母さんの荷物から亜美のスマホを探して亜美に渡した


「良いけど、、大丈夫なの、、」


「うん、、昨日、天使のルナさんにもらったアイテムがあるから、、、」、、亜美はそう言うと枕元を見た、、そこにはきれいな袋が、、中には、ルナが言ったとおり、勇気丸と絆の繋がりの証が、入っていた、、、


「あっ、本当にあったわ、、」


「亜美、、それは何、、、」


「天使さんがくれた仲直りのアイテムよ」


亜美は、勇気丸を飲んで、絆の繋がりの証を腕に着けて、、スマホで咲良ちゃんに電話をかけた、、、亜紀も心配そうにそれを見ていた、、、


すると、電話で話している亜美が、嬉しそうにしていたので、、仲直りが出来たと感じた


電話を切った、亜美が、、「お姉ちゃん、、咲良ちゃんがごめんねって言ってた、、お姉ちゃんのおかげだよ、、ありがとう、、」


亜紀は興奮して、、、、嬉しくて、涙を流した、、、


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