第3話ー2、怪し、夢魔の夢を叶えましょうか、秋、冬、編
おじいちゃんが、夢夢達に見せたい物、、
お昼になると、、リビングテーブルには、豪華な料理が並んでいた、、おばあちゃんが、「さあ、、夢夢もお友達もたくさん食べてね、、」、、「わあ~凄いわ、、有名レストランに来たみたいだわ、、、」、「本当、、見た事もない料理もあるわ、、」、「全部美味しそうよ、、」、、夢夢だけは、、「えー野菜ジュースは、、サラダはあるけど、、よけいな物が、上にのってるし、、野菜だけで良いのに、、ボリュームありすぎだよ」
全員、、料理を食べ始めた、、夢夢も、小皿にほんの少しだけ取り分けると、みんなが気がつかない様に、、食べたふりをした、、
すると、、おばあちゃんが、、「あら、夢夢、、あなたまだ、少食なの、、全然、小学生の時から変わらないじゃない、、」
お母さんも、、「家でもそうよ、、ダイエットだなんて言って、食べないのよ、、」
美波達も、そうそうと、うなずいていた、、
夢夢は、、小皿を持つと、、「えー、、食べてるよ、、ほら、お皿、おかわり、2回目だよ、、」、美波が、、、「夢夢ちゃん、、それって取り皿じゃなくて、薬味を入れる小皿じゃない、そんな小さな小皿で、2回目って言っても、どんだけの量よ、、」、、みんなは、呆れた
すると、おじいちゃんが、、、「ああ、五月、、春斗さんは、、仕事か、」、「うん、仕事命の人だから、、」、「そうか、、、全然、春樹さんとは違うな、、私が、まだ、若くて会社を経営していた時に、ずいぶん春樹さんにお世話になっていたからな、、、、、助かったよ、、、」
お母さんは、キョトンとして、、「ああ、、占いね、、何を占ってもらったの、、」
おじいちゃんは、困惑して、、「えっ、、占いじゃないぞ、、陰陽道の術で助言とか、嫌な邪気を、払ってくれて、、会社の危機を何度か助けてくれたぞ、、」、、夢夢達はうんうんとうなずき、聞いたが、お母さんはピンとこず、、「えー、、冗談でしょう、、」
おじいちゃんは、、「ばか、、他の大企業の社長とか、大物政治家、有名人なども、みんな知っているぞ、、私も少しだけ興味が湧いて、定年後、いろんな古いものを集めたんだ、、屋敷内の蔵に飾ってあるぞ、、」
夢夢達は、目を輝かせて、話を聞いていた
すると、古い物や骨董好きの春菜が、、、「あっ、、、夢夢のおじいちゃん、、それって見せてもらえますか、、私のお兄ちゃん、社会科の先生で、、私もお兄ちゃんの影響で、古いものとか、骨董とか、見るのが好きなんです、、」、、おじいちゃんは喜び、、「そうか、、若い女の子でも、そんな物に興味があるとは、、よし、、明日、みんなに蔵を案内するぞ、、」
おばあちゃんとお母さんは、、「もう、、この人、、本当に春樹さんの影響を受けて、ほら、昔、あなたが住んでるお屋敷の7つの蔵を見て、、田舎に引っ越したら蔵を建てて、古いものを集めるんだって、はりきっていたのよ、、」、「やだ、、家の蔵だって気味悪い物がいっぱいあるのよ、、どうせ、骨董品とか、全部偽物なのよ、、本物だったら、、もっと新しい家に住めるわよ、、」
美波達は思った、、「あの蔵にあるやつは、全部本物なのに、、夢夢のお母さん、全然、知らないのね、、全部、夢夢の春樹おじいちゃんが、千年扉で、本人から、、もらった本物なのに、、、」
おじいちゃんは、お母さんに、「五月、、あれは多分、本物だぞ、、春樹さんは、、平安時代の有名な、陰陽師の末裔だぞ、、その人が集めたんだ、、私も、陰陽道の術をこの目で見たんだ、、」、「えっ、、、春樹おじいさん、占い師じゃないの、、春斗さんも否定してるのよ、、」、「春斗さんは現実主義だからな、、春樹さんの能力を受け継いでいないのか、、あの有名な、安倍晴明の末裔らしいのに、、あの日本一と言われてる企業の社長が紹介してくれたんだぞ、、まさかその人の息子さんとお前が結婚するとは、、驚いたぞ、、」、、「大学でたまたま知り合ったのよ、、スポーツマンで、真面目だったし、」
おじいちゃんは、思い出す様に、、「確か、ルーナさんも見たけど、もう一人女性の陰陽師もいたな、、如月さんと言って、、若い女性の方だ、、30年ぐらい前のはなしだが、2人とも美人だったな、、」、「そうね、、私も初めの頃、この人の会社を手伝っていた、時に見たけど、きれいだったわよ、」、と、おばあちゃんも言った、、おじいちゃんが、夢夢の顔を見ると、「夢夢もルーナさん似かな、、きれいになって、、」、お母さんはさりげなく、、「あら、、夢夢は私に、似ているわよ、、だから、美人なのよ、」
「、、、、お前は、、相変わらずだな、、」
美波達は、、驚き、小さな声で、「えっ、、如月のお姉さん、、いくつよ、、」、夢夢は美波達に、「ねっ、、夢夢が、如月のおばちゃんって言ったのがわかるでしょう、、」
「ねえ、、夢夢ちゃん、、如月のお姉さんは、人間なの、、」、、夢夢は知らないと、「さあ、、夢夢もわからないよ、、如月のおばちゃんは、如月のおばちゃんだから、、」
「そうね、確か、焔ちゃんのお師匠様だから、、精霊じゃないの、、」、「そうかも、あの美しさは、異常だもの、」
夢夢は知らないと言い、、「本当は、青龍だけど、こんな事、、誰にも言えないわよ」、そう、思った、、、
修学旅行気分の、夢夢達、、、
昼食が終わると、、おばあちゃんが、近くの観光地をみんなに案内すると言い、また、おじいちゃんの秘書が高級車を用意した、、
夢夢は、、「えー、また、どこかに行くの、、いらないよ、、家でゴロゴロしてた方が良いのに、、」、そう、思ったが言えなかった、、美波達は、、旅行気分で喜んでいた、、、春菜が、、「夏休みの時の旅行と違って、、本物の旅行って感じね、、」、「春菜、、私達は、沖縄の海じゃなくて、近場の海に海水浴に行った事になっているのよ」、と、由美が言うと、、美波も、、「そうよ、、、妖怪巡りの旅も、、霊道を使って行ったから旅行じゃないわよ、みんなに内緒なのよ、」、と、夢夢のお母さんやおばあちゃんに聞こえない様に話した、、、
夕方まで、、いろんな観光地を巡った、、夢夢は、気疲れで、、「あ~、、疲れた、、早くお家に帰りたい、、おじいちゃんの蔵の見学の方がましだよ、、」、、美波達は、喜んでいた、、おばあちゃんが、家族にお土産とたくさん買ってくれた、、「大した物じゃないけど、、、お父さんやお母さん達に渡してね、、」、、美波達は、、「ありがとうございます」、と、お礼を言った、、
観光が終わると、、夢夢達は、お屋敷に戻り、、お風呂に入った、、春菜はお屋敷のお風呂に浸かると、、「わあ~広い、、全員で入れるって、、ホテルの温泉みたいだわ、、本物の旅行だよ、」、お風呂好きの夢夢もこれだけは満足した、、「本当だよ、、お風呂は良いよ、、」、、美波も「そうね、、全員で入るって、修学旅行依頼だわ、、」、すると、由美が、「春菜と私は、美波や夢夢と別の中学だから、、初めてだよね、、あっ、、夢夢とは、幼稚園の時に一緒に入った事があるから、それ以来だね、」、、夢夢は困惑して、、「由美、、よくそんな昔の事、覚えているね、、夢夢はすっかり忘れていたよ」
美波は呆れて、、「夢夢ちゃん、、あなた、けっこう、、そう言うとこ、あるわよ、」
「そうかな、、けっこう記憶力はあると思うけど、、ルナは、一回見たら忘れないし、、まあ、ルナは、夢夢だし、、」、と、みんなに聞こえない様に呟いた、、
豪華な夕食が済むと、、夢夢達は、大きな部屋で寝ることにした、、そこでも春菜が、、「わあ~広い部屋、、4人並んで寝ても、まだ余裕があるよ、、」、由美も、「本当に修学旅行みたいだわ、、全員で寝るなんて、、まあ、高校3年の時はこの4人でまた、一緒に行けるけど、、」、、「でも、、まだ、9時よ、、寝れるかしら、、いつもなら11時頃まで起きているから、」、と、美波が言うと、、夢夢は、、「えっ、、、みんなそんなに早く寝るの、、夢夢なんか、12時過ぎるのは毎日だよ、、」、と、夢夢が言った、
怒った、美波が、「ねえ、夢夢ちゃん、だから、起きれないのよ、遅刻ばかりするから、いつも集合場所、夢夢の家の前じゃない」、夢夢はまずいと、「ええと、、、そうだっけ、、じゃあ、今日はスマホのゲームは12時までにするよ、、、」、みんなは呆れて、、「ダメ、、よ、、、早く寝なさい、、明日は朝から夢夢のおじいちゃんの案内で蔵の見学があるんだから、、、」、「えー、、スマホでゲームは、夢夢のルーティンなんだよ、、、寝れるかな、、」、「寝なさい」、「はい」、、夢夢はあきらめた、、、
おじいちゃんの蔵の見学だよ、、
次の日の朝、、珍しく、みんなと同じ時間に夢夢は起きていた、、「あっ、、夢夢ちゃんおはよう、、」、「あっ、、美波、、おはよう、、」、由美や春菜も、、「珍しい、夢夢が早く起きてるなんて、、休みの日に電話してもいつも、寝てるのに、、雪でも降っているの、、、」、「本当ね、、」、「由美、春菜、、まだ、10月だよ、、」
夢夢達は、朝食を済ますと、蔵の見学に興味がない、お母さんとおばあちゃんを残して、おじいちゃんの案内で蔵の見学に向かった、、そこには夢夢のお屋敷の蔵と同じくらいの大きさの蔵が2つあった、、、
興味津々な春菜は、、「わあ~、、夢夢のお屋敷の蔵と同じくらいの大きさね、、何があるか、楽しみだわ、、」、するとおじいちゃんが、、春菜に、、「ええと、、確か春菜ちゃんだったね、、そんなに、古い物に詳しいのかな、」、春菜は、目を輝かせて、「ええ、、家のお兄ちゃんは、古文書も好きで、古い物の鑑定士の資格も持っているから、、私も少しだけ興味があります、、」
すると、美波が、、「夢夢のおじいちゃん、春菜は歴史も詳しいわよ、、夢夢のお屋敷の蔵でも、かなり、知ってたわよ、」
おじいちゃんは、ニコッと笑って、「そうか、、それは良かった、お世辞で言ったのかと思っていたから、、夢夢も少しは詳しいだろう、、春樹さんがいっぱい話したみたいだけど、、」、「えっ、、、春菜ほどじゃないよ、、、夢夢は、、あははは、、」、夢夢は少しごまかした、、「本当はルーナおばあちゃんや、春樹おじいちゃんからたくさん教えられてけど、あまり詳しかったら、みんな呆れるよね、、だから言わないよ」と、心の中で思った、、、
「さてと、この蔵から案内するか、、」、おじいちゃんは、蔵のカギを開けた、、、
蔵の中には、ところ狭しとたくさんの古い物が整理されていた、、古文書や、土器、絵画、書物、いろんな時代の物が、溢れていた
「わあ~、、お兄ちゃんが見たら、喜ぶ物がたくさんあるわよ、、」、、夢夢がおじいちゃんに、、「ねえ、おじいちゃん、これ、どこから仕入れたの、、こんなにたくさん、前の家の時はなかったよね、、」、「ああ、あの家は現代風で、庭も小さいし蔵だって無いから、こんなにたくさんは置けないだろうだから会社の倉庫に置いていたんだ」
「それで、田舎に引っ越したら蔵を建てて展示すると、思っていたんだ、、夢夢に見てもらおうとしたけど、引っ越ししてから1度も来てないだろう、、」、「えっ、、、遠いし、電車は無理だよ…」、美波はニコッと笑って、、「夢夢のおじいちゃん、、この子、最近少しだけ電車に乗れる様になったのよ、、」、、「、、、それより、どこから仕入れたの、、大丈夫なの、お金もかかったでしょう、、」、「ああ、、でも、信用出来る骨董屋だぞ、、まあ、たまに、骨董市でも買うけどな、、」、、夢夢は心配になり、、、「おじいちゃん、、骨董市は、偽物も多いんだよ、、春樹おじいちゃんと行った時に、春樹おじいちゃんが、、5割は偽物で、1割、曰く付きだと言ってたよ、、大丈夫なの」
おじいちゃんは、苦笑いをして、「まあ、、それも、勉強だよ、、さあ、春菜ちゃん、全部見てくれ、、」、「はい、、夢夢のおじいちゃん、、ここのは、全部、本物だと思いますよ、、お兄ちゃんに徹底的に教えられたのでわかると思います、」、、春菜はニコッと笑って言った、、、「そうか、、そう言ってもらうだけで、集めて良かったと思うよ」
夢夢も、黙っていたけど、本物だとわかったこの蔵の物は全て呪いとか、邪気は感じなかった、、「うん、これなら大丈夫だわ」
、と、小さな声で呟いた、、
美波達は、また、夢夢のお屋敷の蔵と違って、美術館で見るような感じに思えた、、「ねえ、夢夢のお屋敷の蔵と違って、きれいに整頓されているよ、、」、「そうね、、夢夢のお屋敷の蔵は、物が多くて雑然と置かれていたわ、、」、春菜が、「あれは、あれで、本物感があるわよ、、古く感じるもの」
夢夢は、、「だって、おじいちゃん達が海外に行ってから誰も、蔵なんて片付けしないもの、、お母さんなんか気味悪がって近づきもしないわよ、、」、美波も、、「そうね、昨日だって、全部がらくたで、偽物だと言ってたよ、、本物なのに、、、春菜のお兄ちゃんが、あれだけ言ったのに冗談だと、言ってたわよ、、、」、春菜も、、「うん、、家のお兄ちゃん、、信用してないのかと嘆いていたよ、、、」
2つ目の蔵で起きた異変、、
夢夢のおじいちゃんも、、「まあ、、五月は、、春斗君と同じで、あまりそう言うのは興味がないからな、、」、こうして1つ目の蔵の案内は終わり、、夢夢達は、もう一つの蔵に案内された、、、「夢夢、、この蔵は私が、骨董市で厳選したお宝があるぞ、、」
春菜も興味津々と、、「今までのよりも、もっと、凄いものがあるの、、見たいわ、」
おじいちゃんが、2つ目の蔵を開けると、夢夢はすぐに違和感を覚えた、、「えっ、、、やだ、、嫌な邪気を、感じるわ、、どこからこの邪気が溢れているの、、」、でも、おじいちゃんは全然感じていなかった、、、
美波達も、焔からもらった霊感リングのせいか、やはり違和感を感じた、、「ねえ、夢夢ちゃん、なんか、嫌な予感がするよ、、」
夢夢は美波達に、、「うん、、みんな、少し気をつけて、、何かあったら対応するから」
おじいちゃんは、得意気に、骨董市で見つけた掘り出し物を説明した、「どうだ、春菜ちゃん、凄いだろう、私の目利きも、、」、春菜は苦笑いで聞いていた、、、
そしてある、骨董品の前で立ち止まると、、「これじゃよ、、夢夢達に一番見せたかったのは、、、有名な日本神話で、、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸で使われた三種の神器の1つ、八尺鏡(やたのかがみ)を作った者の別のお宝の鏡だ、、国宝級だと言われたぞ、、」と、自慢げに話したが、夢夢達は、、嫌な邪気を感じた、、、、その、鏡から、妖気が渦巻いていた、、
すると、おじいちゃんが、、、「ちょっと興奮しすぎかな、、何か疲れたみたいだ、、」
そう言うと、、蔵の中の、休憩用のソファーに座り込んだ、「おじいちゃん大丈夫なの、、」、、「ああ、、私は少し休憩するから、好きなだけ骨董品を見てくれ、、」、、夢夢は、、あの鏡の妖気のせいだと思った、
美波達も、心配そうにおじいちゃんを見ていた、、、「ねえ、夢夢ちゃん、、おじいちゃん大丈夫なの、、、やっぱり、あの、鏡のせいで具合が悪くなったんじゃないの、、」
「うん、、あれは、あまり良くない物だわ、春樹おじいちゃんが、言ってた、曰く付きの物に手を出すと、呪われたり、不幸になるって、、物によっては、強力な悪霊とか妖怪の怨念が込められてるらしいよ、、」
すると、美波が、、「ねえ、、焔ちゃんを呼んだ方が良いんじゃない、、大事になる前に、、あっ、でも、おじいちゃんが、いるからダメか、、」、、みんなが、おじいちゃんを見ると、おじいちゃんは疲れた様にソファーにもたれ掛かり静かにしていた、、
春菜がソファーに近づき、「あっ、おじいちゃん寝てるよ、、」、、由美が、「夢夢ちゃん、今よ、、おじいちゃんが、寝ている間に、焔ちゃんを呼んで、、、」、「うん、わかった、、」、、そう言うと夢夢は妖気を高めて、、、「、ええと、、、あっ、いた、焔ちゃん、、夢夢だけど、今すぐに来てもらえるかな、、」、「何かあったの、、わかったわ、、すぐに行くから、、、」
焔は、夢夢のお屋敷の封印の間の掛け軸から出てくると、、すぐに夢夢の気配をたどり、霊道を作ると、夢夢の元に向かった、、、
数分で、夢夢達の目の前の空間に穴が開き、
中から焔が出てきた、、、、、
「あっ、、、夢夢ちゃん、敵はどこ、、退治するわよ、、、」、、焔は、辺りを見回すと、それらしい者は見えなかった、「えっ、いないの、、」
夢夢は、、例の、鏡を指さした、、「焔ちゃん、これよ、、」「えっ、なに、、この鏡は、、何かの怨念を宿しているわ、、」、美波達も、、「そうなの、、焔ちゃんからもらった霊感リングで私達もそう、感じたのよ、、、」、、すると、春菜が、、「夢夢のおじいちゃんが、言ったわ、、あの、神話の八尺鏡を作った者の別の作品って言ってたけど、、焔ちゃんどうなの、、」、、「うん、そうだと思う、、、この鏡は、その者が関わったかもしれないよ、、八尺鏡は見たことあるけど、同じ思念を感じるわ、でも凄い妖気が渦巻いているわね、、あっ、、、知っているような気配だわ、、、、ちょっと呼びかけてみようか、、おーい、、鏡に誰かいるの、、、」、焔はそう言って、、鏡の中に霊道の穴を開けた、、、
現れた、、者とは、、、
すると、鏡が揺らいで、、何かが、鏡の中から出てきた、、その姿は、鬼のように見えて、美波達は後ずさりをした、、、
鬼は不思議そうに周りを見ると、、「なんだ、、ここは、、ワシはどうしてここにいる、、、中国にいたのに、、」
すると、焔が、、「お前は、天邪鬼(あまのじゃく)じゃないのか、、また、悪さをして鏡に閉じ込められたのか、、」、、美波達は驚き、、「えっ、天邪鬼って、あの、天邪鬼なの、、本当にいるの、、」
すると、焔がみんなに、、「話せば長いが、こいつの前世は、神で、天稚彦(あめのわかひこ)と言うの、、天照大神の命を忘れてこの様になったのに、また、封印されたのか」
「なんだ、、お前は、、誰だ、、俺様にそんな口をきいて、」、天邪鬼は、怒って言った
「えー、、忘れたの、、もう、この気配でわからないのかな、、焔だよ、、」、、、
天邪鬼は、ニヤリと笑い、、「ウソっぱちだな、、俺様の知ってる、焔は、、もっと、美人の大人の女だぞ、、、」
「もう、、気配だけでわからないのかな、、面倒くさい、、、」、そう言うと焔は変化を解いて、本来の姿、大人の焔に戻った、、
春菜が、、「わあ~、、美人の大人の焔だ、やっぱり、きれいだね、、」、、天邪鬼は、驚き、、「、、、本物の焔だ、、じゃあ、、如月様か、春樹様もいるのか、、あっ、鶴瓶はどこだ、、あれ、、ここは、春樹様のお屋敷なのか、、」、、「違うよ、、本当に気配とか、鶴瓶と同じで感じないんだから、、」
焔は、夢夢を呼ぶと、、「天邪鬼、、この子知らないの、、」、「えっ、、、この女の子達、俺が見えるのか、、」、、「バカ、、全員、見えるし、迷路の霊道も知ってるし、、座敷わらしとも会ってるんだよ、それにこの子は、春樹の孫の夢夢ちゃんだよ、、」
「えー、幼稚園児の時に、怪しの間の、迷路の霊道であった、、あの、小さな陰陽師の夢夢ちゃんがこんなに大きくなったの、、」
「あのね、、私達の時間の流れと、人間の時間の流れは違うのよ、、」、、夢夢はキョトンとして、、「えっ、、夢夢は、天邪鬼と会った事があるの、、」、、「えっ、、忘れたの、、まあ、小さかったからなのか、、いろんな妖怪とも仲良くしてたのに、、」
美波達は、、この様子をじっと見ていた、、
春菜だけは目を輝かせて、、「えっ、あの迷路にいろんな妖怪がいるの、、また、行ってみたいわ、、、」
焔が思い出したように、、「天邪鬼、、どうしてこの鏡に封印されたの、、」、「あの霊道を使って中国に行った時に、、中国の悪い鬼に間違えられて、、日本人の陰陽師の術者に封印されたんだ、、話の通じないやつで、俺は良い鬼だと言ったのに、鏡の中に閉じ込められたんだ、、頭にきて、鏡の中から妖術で攻撃したけど、ダメだった、」
焔は呆れて、、「じゃあ、この嫌な妖気はあなたの術ね、、バカ、関係無い人を巻き込んで、、もう、、霊道を作るから、、怪しの間の迷路の霊道に戻りなさい、、」
そう言うと焔は、天邪鬼の前に霊道の穴を開けた、、「おお、、これで、怪しの間の迷路の霊道に帰れるのか、、あっ、夢夢様、お友達の方、、また、迷路に来た時は呼んでください、、座敷わらし達と待っていますから」
天邪鬼は、夢夢達に手を振ると、霊道に消えて行った、、、「さてと、これで一件落着ね、、夢夢ちゃん、私は帰るわよ、、」、焔はまた、少女の姿になり、、霊道を作ろうとしたら、、美波が、、「焔ちゃん、、待って、、この蔵の中にはもう、曰く付きの物は無いの、、」
焔は、、辺りを見回すと、、「そうね、、、無いみたいね、、」、、春菜も、焔に聞いた、「焔ちゃん、、ここの古い物は全部本物なの、、」、、「焔は、思念を読み取り、、あの、鏡以外は、新しい物ね、、わざと古く見せているわ、、あの鏡は、八尺鏡と同等の価値があるから、、凄いものよ、、もう、妖気も感じないから、大丈夫よ、、」
すると、由美もお願いついでにと、「ねえ、夢夢ちゃん、、焔ちゃんに、おじいちゃんの具合を治してもらったら、、いつものお薬じゃ、怪しまれるから、、」、「えっ、、ああ、、そうね、、」
焔は困惑して、、夢夢の耳元で、、「ねえ、夢夢ちゃん、あなた、、陰陽道、回復の妖術、、万能の癒しは、使えるわよね、、、どうして、やらないの、、」、夢夢は小さな声で呟いた、、「ダメよ、、使える事は、内緒だから、、」、「どうして、、陰陽師や、夢魔の能力の全てを持っているし、ほとんどの妖術使えるのに、、」、「ダメ~、、普通の女の子なんだから、、そう言う設定なの、全てわかったら、みんな、引くでしょう」
焔はしょうがなく、おじいちゃんに万能の癒し、回復術をかけた、、「、これでよしと、じゃあ、私は、封印の間に帰るわよ、、」、そう言うと、焔は霊道に消えて行った、、、
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