地球ヲ見捨テマスカ? ソノ前二人間ノ可能性二賭ケテミマセンカ?

 不思議なもので、生物とは進化の過程で環境に適応できるように、より生活しやすいように進化する部分・不要であるがゆえに退化する部分があったりして、生命の神秘のように感じられることが多々ありますが。ペンギンも例に漏れず。
 と思ったら斬新な説が。文字通り、「斬」り口が「新」しいその説も十把一絡げに否定したものでもありません。しかし、鳥海くん元気溌剌といった感じで非常に。゚+.(*`・∀・´*)゚+.゚イィ!営業中もこんな感じなのでしょうか。だとすれば飼育員だとしてもとても好感が持てますね。(若干抑え目な方が良いかとは思いますが……。
 おっと! ここでロケット説に対して、新幹線説が浮上! 海とは無縁でも、ぷかりと浮上したその説はロケット説とどう張り合うのか! 緊張の糸がピンと張りつめております。
 なるほど、泳いでいるペンギンの姿をペンギンに重ねて、新幹線説を……さらにペンギンの名前にまで採用されたと……。先ほど、海とは無縁と書いたのは前言撤回ということで……。それにしても新幹線のモデルがカワセミ、というのは初耳でした。確かにシャープさはどことなくカワセミのように見えなくもない……。こう、シュッとしてる感じが……っと。新幹線だけに思わず脱線しそうになりましたので話を戻します。
 対して、ロケット説の反論。……まぁ、それも一理ありますねぇ。ロケット説はどこか悪魔の証明じみてきましたね。なるほど、確かにスケール感を持ち出されては、ロケット説も途中で推進力を失ってしまいますね……。しかし、ここでわずかな追い風が。確かに、ジャイアントペンギンが地球に降り立ち、地球上の生物のように進化の過程で進化を続けていたとしたら……。
 しかし、ここで視点を変えれば……というか、根本的な問題が浮上。(いや宇宙空間にだって海はないのだけれど)確かに、ロケットにペンギンを載せて、地球に向けて発射するということは、何らかの意図を感じずにはいられませんね……。糸を(意図を)手繰り寄せるようにして、真相を知りたくなってきた私は俄然ペンギンに興味が湧いてきました。
 それが真実かどうかは差し置いても、ペンギンを派遣した意図は確かに存在するはずで。ペンギンの毛のようにふわっとしていようが、そのブラックボックスの箱の蓋を開けるまでは、いかなる可能性も否定することなどできないのですよ。
 確かに、人間の環境破壊や漁によって、その数を減らされた事実はあれど、ペンギンを派遣した総大将はそこまで予測できていなかったんじゃないかなと思います……。いくら、監視するためとはいえ同胞をみすみす見殺しにするような真似はできないでしょうし……総大将の考えていることは私にはわかりませんが、そうであってほしいと思いました。
 そんな中、ひかりの様子が……。換羽の時期で餌を食べないとはいえさすがに不調のようで……? と思ったらまさかの……。

 ペンギンたちの暮らす惑星アンスロポルニス。生命の危機を感じた、彼らの切り札……というよりは苦肉の策。ペンギン・プロジェクト。pingを各惑星に派遣し、現地調査をすることが主目的の人工生物……。地球にて、ひかりと名付けられたそのpingが彼らを救う「光(ひかり)」となるのか。
 次々に派遣されていくping。その数を減らしつつも徐々に成果を上げつつあるその功績には惜しみない拍手を。長い長い年月をかけて、幾つかの国は宇宙空間への脱出・生活に成功し、徐々に新しい世界への扉が開かれようとすると同時に、アンスロポルニスの扉はその隙間を徐々に狭めていって。
 ようやくみつけた、地球という惑星の希望。が、しかし先住民である人間の悪事を目の当たりにして、候補から外れることに……。ここならばと、一縷の望みすら外れるのは、彼らにとってどれほどの重圧か、想像するに難くありません。希望は絶望へ。
 からの、再び希望へ……?
 この会話は……一縷の望みなのかもしれない……。一羽のペンギンがいなくなることを悲しむ人間がいるという事実。それだけで、救われる心がある。これから先の未来、もしかすると、ペンギンが絶滅してしまうかもしれない。運命の歯車が無情にも壊れて、歯止めが利かなくなるかもしれない。ブレーキが壊れた車のように、一直線に突き進んで壁にぶち当たるだけかもしれない。
 地球の未来、まだまだ捨てたもんじゃないですね。一直線に突き進む。その壮大な妄想を、壮大な目標を掲げて、いつか壮大な現実として実現できますように。