2Rジムへ

ボクシングジムへ行く決意をしてから

一ヶ月後。

ついにボクシングジムが開館したそうだ。

龍は少しの不安と大きな期待を持ってジムへと向かった。

そこは大きな建物の中にあるジムだ。

エレベーターに乗る前、上から

『シュッシュッ』というボクサーの声や

『バン!』というサンドバッグを撃ったであろう音が聞こえてきた。

『俺もこれをやるんだ』

龍の期待はさらに高まっていった。


中嶋ボクシングジム3階


看板がみえた。

エレベーターに乗り、龍は3階を押した。

3階についた。エレベーターのドアが開く。

そこには見たことない風景が広がっていた。


速いスピードでシャドーボクシングをしている人。

サンドバッグを強いパンチでひたすら撃っている人。

縄跳びをすごく軽快に跳ぶ人。

『すげえ』

龍はボクシングをあまり知らなかったため何もかもが初体験ですごく興奮していた。



すると、ジムの受付の人がやってきて

『今日は見学ですか?』

と聞いてきた。

『はい。そのつもりできました。』

龍は答える。

『体験もできますよ?』

受付の人はそう言ってきた。

『体験できるんですか!?』

龍は食い気味に答えた。

『もちろん』

その言葉に龍はやる気がみなぎった。

『体験させてください!!』

大きな声ではっきりと龍は答えた。

そのあと手続きをし、ついに支度をし始めた。


一応のために動ける服と上履きは持ってきていたのでその2つを着用した。

龍が浮かれながら準備体操をしていると、奥からトレーナーがやってきた。

『こんにちは。今日は体験だよね。僕はトレーナーの松田と言います。よろしく。』

そう声をかけてきた。

龍は緊張しながらも

『はい!よろしくお願いします!』

と大きな声で答えた。

『じゃあまずはバンテージを巻こうか。』

松田トレーナーは言う。

『バンテージ?』

龍は初めて聞く言葉になんのことかわからなかった。

すると松田トレーナーが詳しく教えてくれた。

『バンテージは拳に巻く包帯のようなものさ。主に拳の怪我をしないためと、手首の怪我をしないために巻くんだ。』

龍は興味津々に聞いていた。

バンテージを巻き終わるとそれはもうまるで自分は一流ボクサーになった気分だった。

『龍くん!じゃあ練習を始めよう!』

松田トレーナーが声をかけてくれた。

『よっしゃ!やってやるぜ!』

龍は意気揚々と松田トレーナーの元へと向かった。


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