骨太のストーリー。ここはディストピア……。

村には、女性が極端に少なかった。

子どもを産める年齢の女性は、この先、十人にも満たなくなる。
なのに、結婚をしていない、結婚をのぞむ男性は250人!

村は秩序が保たれ、「ヒノメ様」という神様、それに仕える「モリ様」がいる。

女性は、女の子を出産すると、ずっと手元で大切に育てるが、男の子だった場合は、十歳で、夫が引き取るかどうか決める。
(当然のように通い婚。)
夫が引き取らない場合は、神様に仕える「モリ様」のもとで働くようになるのだ……。

じれじれ、若い男女の微笑ましい恋愛。
村の謎。
暴力的な悪役の男。

村での暮らしぶりが、自然豊かに詳細に描かれているので、世界観に引き込まれます。

物語はシリアスで、けっこうハード。
1エピソード7000文字くらいあったりするので、片手間に読書、にはむきませんが、途中から、続きが気になって気になって、最後まで一気読みしてしまいました。

最後まで飽きないミステリーです。