悪党退治に勇む冒険者たちの活躍と、幼馴染のような三人の温かな関係性

 ラベルタとレーレル、そしてゼゴラという個性的なキャラクターたちが印象的です。ラベルタは宿屋を切り盛りする女の子で、優しく思慮深い性格が伝わってきます。一方、レーレルは元気で率直な性格の冒険者見習いで、ゼゴラに師事しています。そしてゼゴラは実力のある一級冒険者ながら、お茶目な一面もある魅力的な女性です。

 宿屋を狙う悪党を撃退するという、勧善懲悪の分かりやすい流れでありつつ、穢具と呼ばれる不思議なアイテムの存在など、この世界ならではの設定も興味をそそります。

 文章は非常に読みやすく、会話文も多いので物語に入り込みやすかったです。時折挿入される場面描写やキャラクターの心情描写も自然で、物語世界を鮮明にイメージできました。

 穢具の謎や三人の関係性など、気になる要素も多く、続きが読みたくなる物語でした。

 悪党退治に勇む冒険者たちの活躍と、幼馴染のような三人の温かな関係性を軸に、今後も面白い展開が期待できそうです。