トリあえず、ヤバい

トリあえず、ヤバい

　最近、月曜日と木曜日が来るのが怖い。

　そう、KACだ。あの与えられたお題について書くやつ。

　今回はどんなお題が来るのかと思うと、前日、夜寝付けなくなるくらいには心的ストレスを感じるまでになっていた。

　え？　やめればいいじゃんって？

　それができれば苦労はしないわけで……

　このKACは全八回。今回でもう六回目。今回含めて、あと三回頑張れば終わるんだ。

　そう、あと一週間ちょっと……そう思うと、やめるという選択肢は私の中にはなかった。

　だって、リワード３００欲しいし、できることなら、ぬいぐるみやブックカバーも欲しい。

　そして何より、ここまでやってきた苦労が、水の泡になるなんて考えられない。

　って思うのは、多分、株とかの損切ができずに負債を膨らませる考え方だから、よくないのだろうとちょっと声高には言えない。

　ただ、何回やめることを考えても、これまでのKACで生み出されてきたわが子たちが存在意義を失うようなことになるのは、やはり受け入れられなかった。

　そもそも、私は多作タイプじゃないんだ。

　一作一作、ちゃんと世界観からストーリーから考えて書いている。だから、短編とはいえ、それぞれの作品に対する愛着もひとしお。

　KACで書いてきた子たちは、短いながらもそうやって生み出してきたわけで。今後、ネタに困ったときは膨らませて連載できるなと思う可愛い子たちばかり。

　だからこそ、KACに真摯に打ち込んでこれたわけでもあるのだけれど……

「トリあえず」ってなに？

　これ、「トリあえず」のまま書かなくちゃいけないの？　それとも、「とりあえず」でもいいの？

　と、今回のお題を見た瞬間に、脳内ストレスが膨らんではじけ飛んだ。

「あ、今回書けないや」

　そう思いつつも、やめることはできなかったので、寝かせること三日。

　締め切りギリギリの今日の朝まで粘って書いてみたけれど、「とりあえず」であってもうまく着地できない。

　そこで、ふつふつと湧き上がる、このお題を作った人への怒り。

　それをエッセイとしてぶちまけてやろうと思った。

　これが最終手段だってことはわかっている。

　七回と八回はちゃんと真摯に取り組む。けど、一回くらい文句言ってもいいよね？

　そもそも、KACのお題、全体的に書きにくいんじゃ‼

　初回の「３分以内にすることがある」「バッファローの群れ」

　これはまだよかった。あまりない設定とありえん状況に、創作意欲が搔き立てられた。

　その後の「箱」とか「はなさないで」とかさ。正直、普通過ぎてテンション上がらんかった。「ささくれ」とか、むしろ、書きながら想像するだけでテンション下がった。

　わざとなの……かな？　わざとだと信じたい。

　ぶっこんだお題で盛り上げてからの、無味無臭なお題たち。と、ちょっと痛いお題。

　そしてここに来てからの、どう解釈すればいいのかさえ困るお題。

　ジェットコースターのようなお題と、こちらのテンションの波に、もう息が絶え絶えよ。七回目と八回目は、まともなのお願いしたい。

　そして今回は、こんな感じで濁してしまったけれど、七回目と八回目はちゃんと書くんで見逃してください。

　ってことで、怒りのエッセイ「トリあえず」書きました！