一番欲しかったものを手にする為に、ではなく。手にした気分になることを選んだ男の話。あまりに遅く、あまりに老いた。そんな言い訳に立ち向かう気力を失くした男の話。1人の人間の精一杯が、何も起こさない話。この身が如何なろうとも。そんな覚悟だけはあった男の話。この身の他にもう1つ。背負い込む覚悟はなかった男の話。全部全部悔やむ男の話。せめて幸あれと、思わずにはいられない物語。
とてもよい作品でした。最後はバッドエンドの形を取りながら、本当はハッピーエンドですよね。人生の最後に彼の魂が救済されてよかったです。 だけど、このクオリティでpv57なのか…。文芸は厳しいですね。 他の作品も拝見させて頂きます。速読のエッセイも面白かったですよ。
ネタバレになるので内容は書けませんが、まるでO・ヘンリーのような薫り高き外国文学を読んでいるような気持ちになりました。高貴で重厚だけど、流れるように読み進められる文章。大人のほろ苦さを感じる、だけど底に流れる優しさ。1人っきりの静かな部屋の中で、ゆっくりと楽しむ。そんな幸せを感じられる一作です。
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