魔術学院の問題児～赫翼の魔女オルティナは英雄譚を紡ぎたい～

　遥か昔の物語、勇者が邪神を討伐する英雄譚に出てくる大賢者に憧れたオルティナは、大陸最高峰と謳われるクレオ魔術学院に入学し、魔術を学ぶ。
　しかしもとより魔術の天才であったオルティナは易々と学院で学べる魔術を習得し、今では効率の悪さから使い手のいなくなった魔法の研究を始める。
　発動方法が複雑ながら、使いこなせれば魔術とは比べ物にならない魔法。その研究をしていたある日、古の時代に一つの文明を滅ぼしたと言われる邪神を信仰する組織のテロ現場に遭遇してしまう。
「我らが悲願はただ一つ、邪神の復活のみ。貴様らにはそのための糧となってもらう」
「その願い、この私がへし折ってあげる。英雄譚に出る勇者たちみたいにね」」
　再び訪れる世界の危機に恐怖を覚えながらも胸を躍らせ、オルティナは邪神を信仰する異教徒を滅ぼす旅を始める—―