「ようこそ、ここは外れスキルを追放したらヒドイ目にあった王国だよ」「出オチ!」

@tako8888

第1話

「ようこそ異世界からのマレビトよ、ハズレスキルヲツイホウシタラヒドイメニアッタ王国にようこそ…」

「カタカナにしたら誤魔化せるってもんじゃねえぞ?」

「この国では異世界からの転移者や転生者を歓迎しているのですが…」

「みなまで言うな。一見して使えそうにないスキルの持ち主を追い出したら実はものすごく有用な能力で復讐されたとか、それを反省してよくわからない能力者でも無闇な差別は控えるようになったとかそういうのだろう」

「よくおわかりで」

「わからいでか」

「この100年で1200回ほどそれが理由の反乱が起きていたことまでご存じとは」

「いや多いなー、月一?」

「平均するとそうなりますが黎明期には一日三回あった事も」

「健康習慣みたいなペースだな、・・・いやなんで滅んでないのよこの国?」

「王国側にも少数残っておられましたスグには使い物にならないが追放するでもないという当落線上のスキルを持っていた方々が活躍いたしまして」

「なるほど、外れにもグラデーションがあるのか」

「はい、記録上の最初の反乱では【竿師】スキルと【蛸壺】スキルの持ち主が多大な戦果をあげたとあります」

「夜の大活躍かー」

「当初は漁業関連での需要があるとしか見ていなかったようですが」

「せやろな」

「お二人とも終戦後は報奨に加え漁師としても活躍し悠々自適の生活を送ったとあります」

「普通にそっちでも使えるのね」

「『戦闘にしか使えないスキルとかビミョーだよねー』というのが戦後の風潮となりまして」

「言われてみるとそりゃそうだな」

「今度はそうやって追い出された【剣聖】と【賢者】と【勇者】と【魔王】が次の反乱を起こし…」

「人は過ちを繰り返す、・・・いや繰り返しすぎだろうそれは!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

「ようこそ、ここは外れスキルを追放したらヒドイ目にあった王国だよ」「出オチ!」 @tako8888

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ