全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ

月這山中

不明のタイトル


A:わたしたちには三分以内にやらなければならないことがあった。

 のコ~ナ~!(SE)

 私AとゲストのBさんにはあらゆるお題に三分以内で挑戦してもらいます!

 本日のお題は、破壊です!

B:えっ、破壊?(戸惑いの笑い)

  (中略)

A:みなさんは、『バッファローの呪い』って知ってますか?

B:いやだ~、怖そう。どんな呪いですか~?

A:そのバッファローに遭遇した人は、全てを破壊されてしまうそうなんです。

B:ええっ、人間性とか?

A:人間性の破壊(笑)怖い~。

B:怖いね~。

A:あっ!バッファロー!

B:きゃーっ!

二人:破壊されるぅ~!

  (一同 笑)


削除されたPodcast




C:『バッファローの呪い』なんですけどね

D:うん

C:全てを破壊されたんなら誰が伝承してるかっていうお決まりの疑問があって

D:やっぱそうなる

C:全てを破壊されたら喋ることもままならないんじゃないんですか?

D:いや~そうとは限らなくない?

C:話せるなら部分破壊じゃないですか


削除されたPodcast




実況:さあ本日のレースどうでしたか

解説:バッファローが

実況:バッファロー、というと

解説:ごめんなさい

実況:は、本日の払い戻し金額は御覧のようになっております。

 (間)

解説:午後二時

実況:ありがとうございました


2024年2月某日 地方競馬場




(貯め池の畔、上着の下に筋肉を誇張した裸襦袢を着た男が映る)

裸「タカシの筋トレ動画!始まります!

 はいっ、本日はロケということでね…」

(男の背景に二台の車が止まる)

(車から降りて来た男女が裸襦袢の男を取り囲む)

男「誰に許可貰ってんの」

女「ここうちの敷地」

裸「あ、あ、すみませんすぐ帰ります、すみません」

男「ちょっと待って、撮影してる?」

(画面が揺れる)

裸「すみません、すみません」

女「車乗ろっか」

裸「すみません、すみません」

女「はい乗って」

(暗い車内 隠し撮りの画角)

裸「誰なんですかあなたたち」

女「誰でしょう~怖いね~?」

裸「あなたがリーダーですか」

女「リーダー(笑) うん、そんなもん」

裸「………」

女「黙んなし。大丈夫殺しはしないから。なに? youtube?」

裸「いえ」

女「投稿してないんだ。面白っ。まあでもね、撮っちゃったからね」

裸「すぐ消します」

女「消さなくていいよ」


女「あんたが破壊されるから」


2024.2.29 02:31 不明の映像データ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ 月這山中 @mooncreeper

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説