これが見納め乗り納め

知る人ぞ知る、つまり鉄道ファンが盛り上がる話題ですが、国鉄時代に設計製造された特急型電車が通常営業で使用される最後の特急「やくも」(岡山←→出雲市)が新型車両に交代されることとなり、惜しむファンが集まっています。

これはそのレポの一つ。筆者はファン歴が長く、歴史的背景まで全てご存じです。今年引退する車両がデビューしたときに入れ替わった車両、つまり二代前の車両までご存じですから。人に例えれば、幼子に「お前のおじいさんは……」と語るご年配の方のよう。

レポは詳細で車中と車窓の様子がよく伝わります。そして歴史の解説が加わり、現在と過去を重ね合わせで見ます。

社会的に鉄ヲタのマナー違反が問題視される昨今ですが、節度あるお人ですから、そこは全く心配ご無用です。

これを読んで気持ちが高ぶるのは根っからの鉄道ファンでしょう。でも、縁が薄い人も、歴を経た車両の旅情を感じていただけたなら、評者にとってもうれしいです。