平和な川岸へ浮かびあがる、名づけようもない不条理

東京に住んだことのない人間でも名前を耳にしたことはあるであろう「隅田川」。
その影にひそむ悲劇を語るプロローグがつづくのは、平穏無事な川のほとり。

ですが、その平穏にじわじわと、だが明瞭に染み入ってくる、不可解な影。
知らざる領域からの悪意が襲ってきたのか?
過去の惨劇が、黒い影となって浮かびあがってきたのか?

何も、何もわからないまま、“それ”はあなたへ手をかけようとしています……。

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