近代の渡世術 ①

常陸乃ひかる

1 看板に偽りあり

 ロス・ウースには三分以内にやらなければならないことがあった。

「――夫とは秋風あきかぜが立ったように冷めてしまい、仕合しあわせとは思えないのです。わたし、歳はうに廿はたちを過ぎましたが……未だに自分の心が掴めません。妾は、手に相当の芸が御座いますので、独立が無理という訳でもないのですが……もはや、縁をまっとうせずにおわらせていものか……」

 眼前がんぜんすわっているのは、風俗画報で取立とりたてそうな、淡色たんしょくの着物をまとった束髪そくはつ女子おなごで、流行品を思わせる姿も、椅子へ落着おちつく作法も華麗だった。一方、女子おなごの三倍以上を生きているロスは恋愛の経験もなく、はなから思い人も居ないのだから、相談を三分以内に片附かたづけるなんて無茶にもほどがあった。

 顔付も女子に比べると随分と若く、その一張羅は二尺袖にしゃくそで浅紫あさむらさき色の矢絣やがすり模様で、薔薇ばらを模す赤色のはかまあわせ、黒のブーツを履いている。

「そ、そうなんですか……。夫君ふくんとは、えーと、どういったご縁で……?」

 そもそも対話が苦手で、を受けるなんて狂気としか思えず――

 あゝ、

【苦シイ時ノ神頼 三分デ悩ミ解決シ〼】

 という、偽りだらけの立て看板が恨めしい。

 それもこれも、数日前が発端である。


 明治二十六年(1893年)。天界といえども津津浦浦つつうらうら

 山麓さんろく小里こざとを目印とし、さらに山へ進んでゆくと、さくに囲われた部落ぶらくが見えてくる。三十ほどの住人がくらしているその場所を、誰が『天界』などと思うだろうか。

 通称『アウト・キヤスト』と呼ばれるそこは、名のとおりものにされた神や、余所よその天界を追放された神が行着ゆきつ僻地へきちである。

 る初夏の訪れ。

 アウト・キヤストに移って日が浅い女が、棟割むねわり長屋の端っこの家でまどろんでいた。名をロス・ウースと云い、神族でありながらも『神』という存在を否定し、加えて内向的、排他的で、同族とかかわろうとしない。また、町に下りては酒場に入浸いりびたり、酒気しゅきに溺れ、アウト・キヤストに帰らない日もある。加えて、親の遺産を受け継いだ身でありながらも、旧幕時代さながらの九尺二間くしゃくにけんに居着いている、そんな存在だ。

「ふぁぁ……ぁっ――!」

 ひるになろうかという時分じぶん。不意に薄い戸が叩かれると、夢現で放ったあくびが中断され、ロスの眠気が一気に吹き飛んだ。

「ロス、居るか? 邪魔してもいか?」

 そうして、この家にまず生まれることのない男声が、戸の向こうからくぐもって届いた。平穏な六帖ろくじょうの上で、掛蒲団かけぶとんを蹴飛ばしたまま寝転がるロスは生返事なまへんじさえ面倒で、かわりに畳を二三にさん叩いてやった。それを合図に戸をり、土間で足を止めた人物は、薄い青地の着物と、長羽織ながばおりを身に着けた男で――

「夢心地のところ、すまない。話があるのだが」

「ブラインドさん……? え、なんです? わたしやっぱ……追い出されます?」

 アウト・キヤストの部落区長――もとい主神のブラインドだった。

 彼は、やれと一息。その長い黒髪は、すべて後ろへ撫で上げ、襟足で結んでいる。惣髪そうはつよりも結び目は下で、首を何度か振っても尻尾が揺れるだけで、全体は奇麗にまとまっていた。

「案ずるな、そういった心積こころづもりではない。ただ、ここに居るからには相応の振舞ふるまいがあるだろう。今朝、集会を開くと云ったのだが御前おまえさんは来なかった。秩序を乱すのは感心しないな」

「だって、どうせ……そういう役回りですし。それに、わたしは意気地いくじがないから。やっぱ、この世に神なんて居ちゃあいけないんですよ」

 主神が訪問してきたというのに起上おきあがろうとしないロスは、崩れた浴衣も直さず、誘発するあくびを噛み殺した。相手を眠気へ誘いそうな息遣いで、わずかに黒を帯びた銀色の短髪ボブを掻きむしりながら頭を振る。空気を含んだようにふんわりしたそれが滅茶苦茶に乱れ、短めの後ろ髪、眉を優に越える前髪、それらを上廻うわまわる長さのもみあげが台無しになった。

「生をなげうっても仕方がないだろう。そこで今日は仕事の話を持ってきたんだ。御前さんには町に下りてもらって――」

「し、仕事っ――て……いや、むっ無理です! しかも町? ってことは……人間と接触しろと? わ、わたしには無っ――ぅ、おぇ……っ」

 ロスは嘔吐おうと反射はんしゃあわせて痩身そうしんおこすと、病的な白い足を敷蒲団しきぶとんの外に投出なげだし、俯向うつむいた。胃の内容物が出なかっただけ、善しとするか。

「町に下りては、無暗に酒を飲んでいるのだろう?」

「あれは気配を消してますから……。てか全体……なんで、神族わたしたちが人間に紛れて社会貢献しなきゃいけないんですか。平穏に生活させてくださいよ。他人の存在認識を拒むような、この半眼はんがんを無暗に晒すことになるんですよ?」

 ロスは灰色グレーの眼に涙を溜め、えりを正し、しばらく顔に阻喪そそうを宿していた。

「今や、神を信仰する人間などはおらん」

「いわゆる産業革命に乗じ、天界は企業として形態を変えてるんですから……そりゃ当然ですよ」

「ゆえに、ほかの同族たちは次次つぎつぎと浮世に住家すみかを持ち、人間との生活に馴染んでいっているだろう?」

「わたし、別に社会とか馴染む気ないんで……。封建ほうけん制度だろうと、中央集権だろうと、落ちこぼれは変わりませんから」

然様さようなことはない。けれどこのままで居れば、いつか浮浪の神になってしまう。力を持たない神が、どうして山神さんじんになれようか。ここの奴らと打解うちとけたり、仕事に励んだり、少しずつ生活を変化させてみないか? 私はここの長として御前さんを心配しているのだ」

 ロスは、息がつまるような部屋ではすに構え、ブツブツと念仏を唱えてみせた。その視界に映るのは普段から干していない蒲団や、転がる酒壜さかびんなど、悪癖あくへきとともに生活感を漂わせる有様ばかり。

「それに去年は不作の年で、今年の蓄えがあまりないのだ。今日こんにちまで、自給自足をしてきたアウト・キヤストでは、すなわち行詰ゆきづまりを意味する。天候や大地を司る者が居れば話も違っていたが」

「しょせんは長命だけが取り柄の種族ですし。それにホラ、ちょっと食わないくらいじゃあ死にませんよ?」

 鼓動が和らいできたかと思うと、いつもの調子で憎まれ口を叩くロス。ここの住民から辟易へきえきされるのも無理はない言動である。

「どうであれアウト・キヤストも、人間と共存する時が来たのだろう。神だとおごっていては、この浮世を渡ってはいけまい」

渡世とせいの義理を……尽くせと?」

 無言で頷くブラインドは、ここを尋ねる前に自邸で行った集会でも、同様の小言を口にしていたのだろう。

「はあ……やだなぁ。でも、やんないと……あぁもう、やりゃ良いんですよね!」

 そうしてロスは、物怖ものおじと癇癪かんしゃくを同時に行い、悪意のこもった肯定をぶつけた。ブラインドからは猶予ゆうよを与えようとしない気持きもちが伝わってきて、殊更な意地悪にも見えてしまったのだ。

「で、仕事内容は? ったく……わたしにできることにしてくださいね」

「御前さんには、悩める人間の行路こうろについて話し、それとなく結論を見出し、生という希望をもたらしてほしいんだ」

「占いなんて無理ですけど?」

月並つきなみうと、対面式の人生相談だ」

 業務内容を聞き、それを理解するにつれてロスの顔色が変化していった。耳を塞ぎ、ふたたびせてしまいたいくらいに。

「神経衰弱の人間を相手にしろと? そんなにわたしをわずらわせたいんですか? ブラインドさんは畜生ちくしょうですね……」

「うむ、散散さんざんな云われようだ。実を云うとこの仕事は、有頂天から廻してもらったものでな」

「あぁ、セブンスヘブン? そいやブラインドさんって、昔あそこの役員やってたんでしたっけ」

 斯様かようなことで金儲けしようなど、文明開化によって人人ひとびとの――および神族の感性がことごとくズレてしまったのだ。どこの誰が、お金を払ってまで相談を聞いてもらいたいと思うのか。きっと、裕福な人間から金をせしめる易者えきしゃと同等に相違ちがいないと、大方の予想を思い描いた。

「てか、貴方あなたはセブンスに所属してたのに、なんでこんなトコの長に? なにを企んでるんです? もしかして追放されたんですか?」

「随分と人聞きが悪い。いや、私も御前さんとかわらぬのやもしれん」

「というと……?」

 一呼吸の末、ブラインドが左足から右足に体重をかけ直した。ロスはその動作に釣られ、敷蒲団の上で正座する。

「私も人間に対しては畏怖いふの念が強い。力を持たない生物の側面――云わば『人間性』を見ているうちに、どうしてか有頂天を離れたくなっていたのだ」

「人間性……? 要は暴力性ですか」

たがが外れれば、桶の水は外に漏れ出す。人間の感情も、またしかり。いつかおこりうる災厄に怯えているのだ」

「でも、武家政治はだいぶ前に終わりましたよ」

「……なんと云うか、な」

 ブラインドは言葉を濁し、あからさまな作り笑いを見せながら、この場の空気をすっかりと転換させた。

「案ずるな。話を聞いてもらえば、大方の人間は満足するだろう」


 ――そう優しく微笑んでいたブラインドを、今は引っ叩いてやりたい気分だった。

「夫とわたしは直接の付合いはありませんでしたが、元来から家同士の付合いはありまして……そこで縁付えんづけの誘いを御受おうけしたのです。両親は良縁だと云い、兄弟もそれが御前の仕合せだと、妾の話も聞いてもらえずに片附かたづきました」

「なるほど。そりゃあ、自分の意思が乗っかってませんもんねえ。秋風が立ったというより、あなた自身が最初から好きじゃなかったのでは?」

いやではありませんが……。ロス様のおっしゃるとおりやもしれません」

 大方おたんちんが来るかと思っていたのに、そこそこ良家の、身形の良いお嬢さんがやってきて、ここまで親身な相談をしてくるなんて、まるで話が違う。

 加えてこの相談所は、なにを血迷ったのか役場の横に用意されていたのだ。室内は十五坪ほどで、役場とは渡り廊下でつながっており、むしろ役場の一部と云えそうな白壁造りのたたずまいだった。また、相談員はロスのほかに二名あった。セブンスヘブンから同族が男女ひとりずつ。ふたりとの挨拶も程程ほどほどに、こうして業務がはじまってしまったのだ。

「それ、ぶっちゃけ家庭内のモラハラでは? 精神的DVとなんら変わりないし」

「も、もらは……?」

 クエスチョンとともに間延びが生まれ、えりを正す女子おなごは、異人と自分を比べるような挙動を見せた。顔付かおつきがまるで違うロスが同じ言語をしゃべり、それでもって近代の人人ひとびととは似て非なる、ふわついた言葉遣いをするのだから当然であろう。

 もし相談者たちが、『神』と『智慧者ちえしゃ』を結びつけるのであれば、世間が則っている意見では納得もしないし、人心掌握じんしんしょうあくも叶わないだろう。

 同性の人間を救えないで、なにが神か。

 ロスは鼻から大きく息を吸いこみ、女子の眼を見据えた。

「良いですか? あなたは他人のモノじゃあないんです。誰が好き好んで、オッサンのふんどしを洗い続けたいですか? 他人の襁褓おしめの始末をしたいですか?」

わたし彼是あれこれうのは、好意ずくではなく……?」

「左様。親も兄弟も、しょせんは人の子――浮世の意見や、世間の目を気にするあまり、自分の意見が持てないだけの一般人ってコト。そんな中、人を操るのにちょうど良かったのが、あなたというだけ」

 ロスは『割を食うのはいつも女――』と私情を挟みかけて、ぐっとこらえた。はっきりとした根拠もなく、いい加減を云うのは適切ではない。

「とは云え、妾にところなど……」

「さっき、『手に相当の芸がある』って言ってませんでした? 本当はもう、自分がどうしたいか決めてるんじゃないですか?」

「せんだっては口が滑りまして……き、めてなどは……」

 如何いかなる本心があったとしても、他人に抑えつけられてしまう者は多く居る。

「一部の人間は、あなたみたいな才女を潰そうとしますから」

「恐ろしい世の中です……」

「正直わたしも、人間に対しては畏怖があるんですよ」

 そうしてロスが、ぽろっと口にした言葉。それは、あからさまな受売りだった。

 ついせんだって、どこかの主神が口にしていた言葉が頭にうかび、覚えたての智識ちしきをひけらかす小供こどものように振舞ふるまってしまったのだ。

 けれど通底つうていしているのは事実だ。彼が云った『ことば』は、ロスの胸で渦巻いていたものと相違そういはないのだから。

「どうして神族である貴女あなたが、然様さようなことを?」

「人間が短命だからでしょうね。わたしにしてみれば、あなたの一生は非常に短いんです。だからこそ人間に対しておそれを覚えてる。でも、だからこそ自分のやりたいことは、やったほうが良いですよ?」

 表白したのは愚直なる一文だった。

「好きに生きてください」

 そのつづまやかな意見に、女子が黙りこんだ。しばらく、ばつの悪い空気が流れる。そうして、ぐちゃぐちゃになった彼女の心を具現化するように、その両眼には涙が溢れ、人目もはばからず涕泣ていきゅうしてしまったのだ。

「あ、やべっ……! ごめん、泣かないで……あの、ちがっ……今のナシで!」

 何十も歳の離れた女子を泣かせてしまったロスは、己が意見を撤回しようと必死になっていた。が、下手な慰めの最中に彼女の目付が一変した。

「いえ、貴女のおっしゃるとおり……先刻せんこく承知していたこと。ですが妾は愚図愚図ぐずぐずと悩み、なにもしてこなかった。ロス様……女神の言葉でめました。もう……ごう躊躇ためらうことは致しません」

 まさしく決心の瞳だった。その変化を目の当たりにし、ロスの心臓が揺れた。

 決して、恋慕や恐怖のドキンではなく――例えば、ダラダラと隠居しようと思ったのに、主神に仕事を押しつけられた時のような心持に等しかった。はたまた、麻縄あさなわで体を締め上げられる苦痛と、痒い場所を丁寧に掻いてもらっている快哉かいさいとが混じり合い、それらが一気に心へと流れこんできた歯痒さにも似ていて――

「えーと、『女神』はやめて……」

「失礼致しました。つい興奮してしまって」

 しかし、なんとも御粗末である。この女子は背中をぽんと押してくれる者が欲しかっただけなのだ。それがたまたま『神族』だったという話である。

「もう、自分で歩けそう?」

「えぇ。今の妾は、ロス様の『ことば』がついていますから」

「さてどうかな。てか、ちゃんと三分で片づいた?」

「妾にとっては数刻のような感覚でした」

「そりゃ結構」

「あの、ロス様! 話はまだ御座いまして!」

「え……?」

 次第に女子の態度はかわってゆき、相談ではなく四方山話よもやまばなしになってしまった。

 三分よりも長い時間が経った頃、

「――御喋舌おしゃべりが過ぎました……」

 笑いながら相談を切上きりあげるのを見て、女子は話し相手を欲していたのだと納得した。どれほど役に立てたか判然はんぜんとしないが、観念という単語が出なかっただけで、まず解決だろう。女子は独特の間を置いたあと、右のたもとからガマ巾着を取り出し、片手で口金くちがねを開け、二十銭銀貨をそっと手渡してきた。

「あの、わたしに直接渡されても……」

 麦酒ビール一本分ほどの報酬と考えるとよだれが出てくるが、ロスは二十銭を握りしめながらも後ろ髪を引かれていた。

「ロス様はこちらの報酬チップに満足していただけないのですか?」

「いや逆。多すぎるんですって……」

 ロスの呆れた顔に対して女子は、

「では、気が変ったらアウト・キヤストまでお取立とりたてに参ります」

 笑みを浮かべ、ロスの右手を両手で包みこんできた。しっとりした感触が交じり合ったのは、互いが緊張していた証拠である。

「わかりました、頂戴します。あ、そうだ……これだけは覚えといてください。浮世において正しい行いなんてない。けどまあ、あなたが真剣に悩み、そして取った行動はきっと正しいはずです」

「はい」

 女子は最後にもう一度だけ笑いかけてくると、すっと立ち上がってお辞儀をし、建物をあとにした。背を向けるだけの所作しょさも上品だった。


 一拍。

「はぁ……疲れた」

 解放されてもなお、ロスの冷汗ひやあせは止まらなかった。他人の相談を受けるなど、精神をすり減らす時間にほかならない――もはや、浮世への身投みなげである。

 けれど、わずかでも人間の役に立てたという事実は、ロスの心に『自信』として宿り、充実の笑みに変わりつつあった。

「まぁ、こんなもんか」

 そんな余韻に浸っている最中、

「――なあ、おねえちゃん! オレのはなし、きいてくれよ!」

 ロスが大声のほうへ目線を移すと、くりくりとした眼を輝かせる坊主頭の小供が、安っぽい着物をなびかせながら走り寄ってきたのだ。

「え、あっ……はい……」

 相談者の選別スクリーニングを行う者は居ないのだろうか? その男児は一見すると百姓の子供で、家の手伝いを抜けてきたようにも見える。

「おねえちゃん、かみさまなんだろ? すげえや!」

 はて。この相談を終らせるには、三分の何倍かかるのか。

 帰りたい、酒を飲みたい、という本音を抑え、波状のような人間の悩みをさばくほか、この空間から抜け出す方法がないのだと自分を戒めた。たった三分で救われる人間が居るのであれば、智慧を絞り出さなくてはいけないと。

「な、なにを……聞いてほしいのかな?」

 ロスは世知辛さを噛みしめながら、不自然に口角を上げた。


                                   了

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