切ないけれど、一歩踏み出す勇気をもらえるかもしれない物語。

主人公は披露宴でタブーを犯してしまう。
それは友人代表スピーチとしては最悪のものだ。
最悪ではあるが、また勇気のある行動だと思います。

うわべだけの祝辞なんて意味がありません。

この友人スピーチは主人公と新郎新婦にとっては、一つの区切りとなったのではないか。
披露宴当日、三者三様に複雑な心境があったでしょう。

主人公の本心を語ったスピーチは三人それぞれの新たなスタートとなり、お互い前を向いて生きて行くきっかけとなることを願ってやみません。

とても考えさせられたのは、スピーチ後の新婦の表情が何を意味するのか……彼女の心の内は。
もし、主人公がもっと早く彼女に思いを伝えていたら、新郎の席に座っていたのは……。

とても切なくも美しい物語です。感動いたしました。

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