1-5・プリントの絵

辞書と漢字と本が大好きな僕は、国語で悪い点数をとることは、まずない。

だけど、僕にもどうしても解けない問題がある。

学校のプリントの問題のところに、僕が見たこともない物の絵が書かれている時だ。

お母さんによると、学校のプリントは、ずっと昔に作ったものを、そのまま使っている時があって、最近ではあまり見かけないようなものの絵が書かれていたりすることがあるらしい。


今日もまた、僕はそれに出くわした。

木でできたポストのようなものに、屋根と足がついている。そのポストのようなものの前面には、扉がついている。


「⬜︎ようばこ」


「⬜︎」に何の漢字が入るのかわからなく、僕は百点を取れなかった。

でも僕は、こういう時、とてもワクワクする。まだ自分の知らないものがあるとわかったからだ。


帰ってすぐ百科事典をめくったが、同じような写真は見当たらなかったので、お母さんに聞いた。


「あぁ、これね。懐かしいわ。ひゃくようばこ。"百点"の"百"。昔は、だいたい学校にあったのよ。こんなもの、今は見かけないわよね。」


"百"が書けなくて百点が取れなかったのか。




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大人が子どもに何かをするとき、


いかに子どもの目線に立って考えることができるか、が大切だと感じる。



作者









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小1、夕樹のちょっと変わった日常 タカナシ トーヤ @takanashi108

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