その愛は、蝕み合う愛。


「まぼろしの恋」にも登場した蝕神サマのお話と聞き、蝕神サマ推しの私は読まずにはいられませんでした。

作者さまの感性豊かな表現力に脱帽です。こんな和風でダークなのに、きゅんきゅんが止まらないのは、やはり魅力的なキャラである主人公の蝕神サマ、そしてヒロインである小花ちゃんの解像度の高さでしょう。

ちょっとイカれたでも優しい?蝕神、虚サマ。
ちょろくて可愛いギャル系、小花ちゃん。

テーマも重いし、けして明るいお話ではないけれど、なんだかほっこりもする今作。
黒木家の贄として、暗くて淀んだ呪詛に蝕まれた存在自体が呪物であり、いつ亡くなってもおかしくない状況の小花ちゃん。その黒木家の氏神として存在している蝕神、虚サマ。

ふたりのやり取りは胸をうたれますし、どうなっちゃうの!?という読んでいてハラハラするような展開も、最終話でしっかり回収され、読者の気持ちも救われるという、素晴らしい構成でした!

素敵なお話が読めて、勢いでレビューを書いておりますが、ダークで和風ファンタジーな異類婚姻譚、かなりのオススメ作品です。
ぜひこの世界観に触れて欲しい、たくさん読まれて欲しい、そんな作品でした(*˘︶˘*).。.:*♡

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