タイトルに反して堅実な出来

20世紀初頭のロンドン
元詐欺師で大口叩きの自称「世界一の名探偵」フィアー・フライが難事件に挑むというミステリー作品。

正直な話、まだ2つ目の事件という序盤だからなのかもしれないが
元詐欺師という来歴やタイトルで示されるような破天荒さが
作中で活かされているかと問われれば現状言葉を濁さざるを得ない。

しかししっかりと筋立ったロジカルなトリックや
軽妙で洒脱でブリテンみのある会話シーンは読んでて実に心地よい。
逆にタイトルで敬遠してそうな層の人にこそフィットしそう感があるのは
良いことなのか悪いことなのか…

軽快な掛け合いが癖になるコメディミステリー、読まず嫌いは厳禁。一読あれ。

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