第2話 本当に怖いのは人間である
「おい姉ちゃん俺と遊ばないか?」
受付の仕事が終わり、家に帰ろうと思ったら捕まってしまった。相手は大柄で複数人で囲まれそうになっていた。絶体絶命の時に冒険者と目があった。
その冒険者は目を逸らして逃げようとした。
「目があったのなら助けてください」
その冒険者は渋々、私の後ろに隠れながらチラチラと相手を見ている。何をしているのだろうかこの人は。
「ナンパはよそでやって下さい」その冒険者は私の後ろから少しだけ顔を出して言った。腰はひけて、ぶるぶる震えている。
大柄の男たちは前に出て、
「にいちゃん、その女を置いてってくれればお前だけ見逃してやる」
冒険者は少し考えていた。まさかこの人は、
「私を置いていけばいいかなんて思ってますか?」
ギクリと後ろの男は体を震わせた。
「そんなこと考えてないですよ」と声を震わせながら言う。
私は声を低くして、
「早く行け」
後ろの男を前に出しす。
大柄の男は殴りにかかろうとするがあっという間に倒されてしまった。
「この人の二つ名は兎鬼ですよ」
私は後始末を任せて、この場を後にした。
ビビリな勇者と受付嬢 山椒 雫 @12473647
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ビビリな勇者と受付嬢の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます