で、人体錬成って現代で可能なの?

漢字かけぬ

第1話 作者設定で広告はオフになっています。



 

 結論から申し上げるなら死者の魂は復活できません。



 生者ならば脳に電極をぶっ差しHDDに記憶をコピー、

3Dプリンターで生成した臓器に輸血し肉体生成はクリア・・・・・

現代医療はそこまで進んでいないので、ファミレスにあるネコ型ロボットに

HDDを取り付ければ肉体こそ違えど

魂のコピーたる ” 人体複製 ” は可能ではないかと推測します。


 人間の脳の要領は150テラバイトとも250ギガバイトとも

1ペタバイトともいわれ最終結論は未だ議論の対象なのです。


 

 ☆☆☆



 人体錬成で有名なアニメ作品と言えば ” 鋼の錬金術師 ” でしょうか?


 兄弟が死んだ母親を生き返らせるため、

錬金術を用いましたが結果は失敗。



 作中の理由ならば死者に ” 真理の扉 ” は存在せず

どんな対価を持っていこうが無い物を錬成することは不可能という結論。



 ではもしも真理の扉を抜きにして現実世界で人体錬成は可能なのでしょうか?



 無論私の意見は変わらず死者を生き返らせることはできません。



 主人公兄弟が犯したミスを ” 2つ ” 挙げましょう。



 1つは ” 母親を創るために入れてはならないもの ”


 1つは ” 母親を創るために必要な情報 ”



 ここからは鋼の錬金術師のファンの方は出来る限り見ないでください。










 「って言っても聞かないんだよなー。人間って」






 ☆☆☆


 


 水35リットルから始まる材料、完璧な錬成陣、

兄弟の血から得られる ” 母親の情報 ”


 

 さて ” 入れてはならないもの ” は何でしょうか?



 正解は ” 父親の情報 ” 

正確には兄弟に流れる母親の遺伝子とは別の遺伝子。



 メンデルの実験よろしく

父と母のどちらかの遺伝子を引き継いで子供は生まれます。


 仮に兄弟2人の遺伝子の組み合わせで母親を完全再現できたと仮定するならば

話は別ですが細かい事は私より頭のいい人に丸投げします。



 つまり母親の遺伝子情報を再現できないならば

兄弟での錬成は不可能とします。



 では母親の両親、おじいちゃんとおばあちゃんなら可能でしょうか?



 理屈では遺伝子情報はクリアできますが

これは2つ目の理由で阻まれます。



 ☆☆☆



 ” 母親を創るための情報 ” とは記憶の事です。



 兄弟には物心がついてからの ” 母親の記憶 ” しかありません。


 

 仮に錬成陣に母の生まれてからの記憶や経緯を書いたとして

それは他人から得た ” 信憑性のないあやふやな情報 ” なのです。



 では母親を育てたおじいちゃんおばあちゃんなら可能でしょうか?



 流石に友達の家で何かを食べたと知ってはいても何グラムを摂取したかは

親とて分かりません。


 

 これもまた完璧な記憶の再現に至りません。


 

 



 ☆☆☆



 

 では現代科学の人工知能AIで死者の魂を ” 複製 ” することは可能かと

言われればこれもまた不可能なんです。



 

 母親が歩んだ情報を完璧に学んだAIがあるとしましょう。



 それを組み込めば複製自体は可能です・・・・・・・が。



 問題は母親ではなくAI製作者側にあります。



 そもがそも人工知能と人間の脳は分かりやすく言えば別物です。



 ” 空を飛ぶ ” という結論を人類は飛行機で叶えましたが

生物で空を舞う ” 鳥 ” とは原理が全く違います。


 飛行機は羽をパタパタしませんが空を飛ぶという結論は達成しています。



 人間も人工知能も結論は同じでもそこに行きつく過程がまるで違うと

いえば伝わるでしょうか。





 話はそれましたがAI製作者側の問題というものがあります。

 


 特に問題が無ければそのまま出力をしてお終いです。


 ただ被製作者が危険思想を持ち合わしているならば話は別です。



 もし錬金術を危険だと思っているAI製作者がいたとするならば

その情報を書き換えてしまうでしょう。


 

 錬金術を褒めてくれた母親が急に危険だと諭すようになれば

兄弟はどう思うのでしょうか?


 

 それは母親と定義していいのか疑問に残ります。





 ☆☆☆



 現実的な倫理観を無視するならば

やはり生者の遺伝子や記憶は定期的にバックアップするべきでしょうね。



 死者の墓を掘り起こして脳に電極を刺して記憶を呼び込むのが

最高効率でしょうが脳死状態ではどうしようもありません。




 そしてここからが私の仮定するセカイ・・・・・。




 人間の記憶を別媒体に保存クラウド化し、

必要に応じて別の肉体に移植する。



 宇宙の果てにたどり着くまで肉体はコールドスリープして

目的地に着いたら記憶情報をインストール、

情報を得たら母星の別の肉体へ記憶情報を移す・・・・・

疑似的な瞬間移動ですね、これ。



 ですが未来の現実は尖ったものになるでしょう。



 人間の寿命が無くなった優しい世界と言えば聞こえはいいでしょうが

逆に ” 死ぬ権利がはく奪された ” と捉えてもいいのです。



 ええご想像の通り肉体のスペアを用意され

死の救済すら与えられず未来永劫働き続ける


 

” 社畜☆管理社会ディストピア ”


 これでは神に祈りをささげると評された

手パン錬成のポーズをしたくなりますよ、ええ。



☆☆☆



 最後にアマゾンプライムビデオにて

” 鋼の錬金術師 フルメタルアルケミスト ” は現在配信中です。



 と、媚を売っておきます。



 

 

 『鋼の錬金術師』

(はがねのれんきんじゅつし、英題:FULL METAL ALCHEMIST)は、

荒川弘による日本の漫画作品。


また、それを原作とした派生作品。『月刊少年ガンガン』

(スクウェア・エニックス[注 1])にて、

2001年8月号から2010年7月号まで連載された。全108話。

同年10月号には番外編が掲載された。略称は、『ハガレン』


ウィキペディアより引用

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