書くことは、心の整理に至る道筋のひとつ

二月に何が起こっていたのか。少しだけ知っていました。
どんなに心を砕いて寄り添いたいという想いにかられても、その場所へたどりつくことは他人の私には許されない。また、それを望まれてもいない。

だれかが深い悲しみや憤りの中に身を置いてどうにもならないとき、吐露や手記などの形で外に出すことがあるならば、それを受け止める人たちは存在しますが、本件において、おそらく著者の最たる願いは叶うことはないでしょう。

ただし心の整理の道筋のひとつとして、これを公開する、という意味合いが遺されているのだと理解できます。

この世は取り返しのつかない出来事ばかりで、命も人生も本来不可逆な定めを背負っているのに、私たち人間は取り返そうとあがきます。でも、あがくからこそ、私たちは人間なのだろうとも。

ヒト以外の動物であっても受け入れ難い現実を拒否することが往々にしてありますが、私たちにはさらに共有資産としての知識が思案の邪魔や後押しをする。

書くことが必要でありながら、書かねばならないその事実さえ時に嫌悪し、核については触れることさえ未だかなわないことも。

とりとめがなくなってしまいましたが、日記形式での二月のほぼ全貌をみせてくださり、ありがとうございました。