概要
記憶の蓋を開けても中はがらんどうで、爪を切る音だけがこだましていた。
そういえば、もう何年も爪を切っていないな。
道雄がそれに気づいたのは夏も終わりの夜深い時間だった。いつものように得意先との接待を終えタクシーで帰宅すると、シャワーを浴びてもうひと仕事するため書斎に籠もった。その時にふと目が留まったのだ。
道雄がそれに気づいたのは夏も終わりの夜深い時間だった。いつものように得意先との接待を終えタクシーで帰宅すると、シャワーを浴びてもうひと仕事するため書斎に籠もった。その時にふと目が留まったのだ。
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?