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概要
この道が永遠に続けばいいのに。いっそこのまま海に着かなければいいのに。
羽嶋雄介が初めて学校をさぼったとき、迂闊にも頭の中で尾崎豊の『卒業』が流れた。親世代の古い歌が浮かんだのは近頃CMで繰り返されているからで、雄介自身その限られたフレーズしか知らなかったし、普段なら「高二にもなって支配だの闘いだの」と鼻で笑うのだが、今日だけは少し背中を押してもらいたい気分だった。人の後ろとはいえ、生まれて初めて乗ったスクーターのせいかもしれない。
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