#220「ここまでの主要な登場人物・3」


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◆リュディガー

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【ベースプロフィール】

-本名:リュディガー・シモン

-異称:灰色の男グレイマン、灰色の魔術師、大罪人

-愛称:リュディ

-性別:男性

-年齢:51

-身長:176cm

-体重:60kg

-容姿:

 ・灰色のオールバックヘアー

 ・グレイブルーの目

 ・西方大陸人の典型的な白肌

 ・彫りと皺の陰影が濃い

-体型:中肉中背だが現役の騎士並みに鍛えられている

-特徴:あるコトを除き無感動な点

-種族:ニンゲン

-出身:ウェスタルシア

-地域:西方大陸

-言語:エルノス、古エルノス、アークデン、セプテントリア、オリエンガルド

-身分:孤児→エルダース生→商人→大罪人

-性質:壊人

-得手:魔術/神秘の解体/金勘定/金策/テロ

-苦手:魔法/理不尽/英雄/カルメンタリス教

-好物:妻の作るミートパイ

-宝物:結婚指輪

-服装:魔女の飼い猫グレイマルキンの毛皮で作られた濃灰色のローブと東方風情漂うコートに各種宝飾品

-所持:宝石および輝石類、そのほか魔術の触媒

-秘密:犯罪者だぞ? 腐るほどあるわ

-悩み:不眠症

-魔力:無

-秩序律:4 ※1〜10の数値

-混沌渦:6 ※1〜10の数値

-一人称:私

-二人称:貴様 ※TPOに合わせて

-三人称:ヤツ、彼ら等

-生年月日:渾天儀暦5977年7月20日

-イメージカラー:灰色

-家族構成:

 ・義父 ヴァンダール・シモン

 ・義母 トリファ・シモン

 ・妻  ヒルダ・シモン


【スペシャルプロフィール】

-神秘の触覚:『宝石』

 ・本数:550

 ・強度:不壊

 ・速度:神速

 俗に云う宝石・輝石魔術。

 石にまつわる神秘を全般的に発動可能。

 宝石は大地の熱と圧力によって生まれ、長く地中に埋まっている。

 その性質から、人々は宝石に様々な想念を向けてきた。

 自然もまた、宝石には霊的真髄エッセンティアを蓄えやすい。

 よって、宝石は色付きの魔力源。最初から指向性を秘めた一級の触媒。

 火の性質を持つ宝石には火の魔術が向いている、といったように様々な用途で多数の魔術を行使可能。

 ただし、中身の魔力が空になればただの石。

 基本的に使い捨て方式の金食い魔術。

 (例)火山地帯でよく採れるペリドットを使用し噴火を起こす。

 権力者に好まれるルビーを使用すれば、災難からの防御、幸運値の上昇といった具合に超常現象を起こす。


-魔術式:『綺羅星雲』

 きらぼしぐも。

 年代物の宝石を弾丸とし、それぞれの曰くにちなんだ神秘を発現させる光の雨あられ。

 宝石の雲霞とも。

 宝石の煌めきを乱反射させ、万華鏡のように石を複製している。

 最低限の元手さえあれば、ほぼ無尽蔵に光弾を量産する。

 非常に金食い虫であり、リュディガーが金策に耽る理由の大部分を占める。

 その分、威力と速度は折り紙付きであり、宝石の年数と蓄えた神秘によっては大魔にも通用する。

 発動を停止した瞬間に複製した石は消え、複製元の石の魔力が尽きれば自動で術も停止する。


-魔術式:『綺羅神殿・冥王富者の金権』

 ディスパテル・バイデンタル。

 古今東西、冥府の神は地下の宝の管理者と目される。

 土葬が主流の地域では地下とは死者の国であり、宝石は冥王の財産だと考えられた。

 リュディガーは長年の宝石魔術の修練によって自らを『冥王』として照応させ、冥王がいる場には神殿がなければおかしいという理屈から、異界を構築できる。

 二又の槍は冥王の証。

 結果的に主力技である『綺羅星雲』の威力と持続時間を底上げするバフ魔術。


【略歴】

 リュディガーは西方大陸のウェスタルシア王国で戦災に巻き込まれ、元々は孤児だった。

 魔術の才能を見出されなければ、死ぬまでロクな人生は歩めなかっただろう。

 王族の近衛を務める〈王の騎士キングズナイツ〉の『王の杖』がリュディガーの師匠兼後援者となり、エルダースで一通りの学びを得たコトで魔術師としての将来が花開いた。

 国に帰ってからは宝石魔術を使う話が噂となり、さる宝石商との縁談も舞い込む。

 そこの一人娘は心臓病を患っており、莫大な報奨金をかけてまで治療できる人間を探していた。

 ついには治療できた者には娘との結婚も許すという話にもなっており、一目惚れしたリュディガーは三日三晩をかけて治療のための魔術式を構築。

 無事に成功し、病魔は娘の元から去り、宝石商は熱い涙とともにリュディガーを抱き締めた。

 若き日の灰色の男は、そうして幸福な結婚生活を手にした。

 しかし、待望の子どもたち。

 自らの血を分けた五人の赤ん坊が切っ掛けで、人生は一気に崩落していく。

 半魔、カムビヨンの仔ら──人ならざるモノの血を引くモノ。

 産まれた子どもは全員が混血児。


 どう考えても先祖返り。


 だが、由緒正しい宝石商の血に原因は考えられず。

 異形の特徴は、明らかにリュディガーの祖先に原因があった。

 それでも、妻も養父母もリュディガーを責めたりはせず。

 騒ぎを大きくしたのは、商売敵どもの陰謀もあったがカルメンタリス教の信徒たち。

 一家は皆殺しにされた。

 妻も子どもも、石を投げられ弓を射られて殺された。

 聞くに絶えない罵詈雑言を浴びながら、魔術師は世界から色が消えていくのを悟った。

 残ったのはただ永遠に続く虚しさ。

 そして怨み。

 リュディガーは人界──教会勢力圏の破壊だけが生きる目的になった。


【人物】

 感情のうかがえない平坦な顔と声の老人。

 服装のセンスは独特ながらもオシャレ。

 壮麗大地テラ・メエリタでは感情が爆発していたが、それはリュディガーにとって人生をかけた計画がご破算にされかかっていたためである。

 老人の心の奥底には復讐者としての激情が秘められており、戦闘時には闇が炸裂した。

 カルメンタリス教施設や秘宝匠製の建造物へテロ活動を行うようになってからは、『大罪人』として闇社会にも精通しており、宝石は錬金術の薬剤としても利用されるため、トランス系の薬の製造を以って金策を行うコトもあった。

 根底にあったのは〝家族を失った世界で生きていたくない〟という破滅願望だったのかもしれない。


【能力】

 有能。

 エルダースで教室を開く資格を与えられる程度に魔術師として優秀。

 そのほか、戦争行為や組織的な折衝、利害関係の整理、人心掌握、マネーロンダリングなどの犯罪にも長ける。

 計画を立てその計画通りに行動し、想定した通りの結果を得る天才。


【関係】

-師匠:

 姉弟子に殺されたと聞いている。

-妻:

 この世の宝石すべてを掻き集めたとしても、彼女ひとりの方がずっと価値があった。

-養父母:

 愛していただき、ありがとうございました。

-子ども:

 どんな未来があったのだろうか。

-神父:

 貴様を殺せていたら、結果は違ったか?

-若者:

 せいぜい足掻くがいい。



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◆培養体混血児

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【ベースプロフィール】

-本名:アノス、クゥナ、ネイト、ミレイ、ヨルン

-異称:鬼火の五つ子、ホムンクルス・カムビヨン

-愛称:名前+識別番号

-性別:男、女、女、女、男

-年齢:肉体年齢は十代前半。

-身長:個体により調整差異があるためバラツキあり

-体重:個体により調整差異があるためバラツキあり

-容姿:

 以下は共通点

 ・銀の髪に混ざる紫がかった灰髪と角

 ・銀の瞳

 ・アルビノじみた白い肌

 ・作り物めいた精緻な顔

-体型:個体により調整差異があるためバラツキあり

-特徴:銀髪銀瞳銀爪+紫がかった灰髪と角

-種族:ホムビヨン ※新種

-出身:強いて言えば培養槽

-地域:なし

-言語:エルノス語のみ

-身分:道具

-性質:無垢ゆえに従順

-得手:与えられた命令に従うコト

-苦手:存在意義が不明確な状態

-好物:栄養価の高いたくさんの食べ物

-宝物:なし

-服装:縁を金系刺繍で飾られた濃紺色のフードローブ、顔の下半分はピッタリしたマスクヴェールで覆っている

-所持:なし

-秘密:なし

-悩み:なし

-魔力:有

-秩序律:5 ※1〜10の数値

-混沌渦:5 ※1〜10の数値

-一人称:名前+号

-二人称:あなた

-三人称:われら、かれら

-生年月日:現在存命な五人は渾天儀暦6028年1月1日

-イメージカラー:銀と灰と濃紺

-家族構成:

 父    造物主という意味でリュディガー

 兄弟姉妹 ホムビヨン


【スペシャルプロフィール】

-禁術:培養体

 ホムンクルス。

 魔術と錬金術両方の技術で生み出される人造生命。

 鋳型となるモデルが必要で、培養槽を女の胎に見たて成長を促進する。

 〈目録〉にこそ記載は無いが、冒涜的という理由でエルダースでは禁術指定。

 しかし、完璧な〝魂の複製〟さえ可能であれば、実質的な不老不死にも繋がる分野と期待される。

 大概のホムンクルスはモデルとは別人。

 調整次第で年齢の変化を迎える。


-混血児:カムビヨンの仔ら

 先祖返り。

 あるいは、呪いの遺伝によって異形として誕生したモノ。

 魔物の特徴を持つ半魔であり、生まれつき魔力も持つ。

 人ならざる外見は、差別と迫害の種。

 リュディガーの子どもは、恐らくはウィル・オ・ウィスプの血を引いている。


【略歴】

 リュディガーによって製造された。

 培養槽を出てからは、リュディガーの手となり足となり行動して来た。

 魔力を持つため、魔導書グリモアから学んだ呪文を何個か使う。


【人物】

 共通して、自我が薄い。

 自分たちを物と考えているため、壊れるのは当たり前と考えている。

 生き残った五人はそれぞれ、495〜500番目のホムビヨンであり、現在はリュディガーからゼノギアに自分たちの所有権が移ったと認識中。

 未だ輝きを識らぬ無垢なる魂。


【能力】

 インプット調整により小規模の軍事的作戦行動が可能。

 身体能力も高い。

 が、その代わりカロリー消費が激しいため頻繁にエネルギー補給を行う必要がある。

 つまり大食漢。

 鬼火による焼撃は騎馬隊を蹂躙する程度の威力を秘める。


【関係】

-マエストロ:

 わたしたちはもう不要ですか?

-生成り:

 わたしたちの存在意義は何ですか?



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◆薔薇男爵

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【ベースプロフィール】

-本名:薔薇男爵あるいはエルケーニヒ

-異称:魔王、精霊王、妖精王、薔薇の悪魔

-愛称:男爵、おじさま

-性別:無性別だが男性風

-年齢:美の歴史こそが吾輩の歴史!

-身長:190cm 程度だが可変

-体重:その時咲いてる薔薇の本数次第

-容姿:

 ヒトガタの植物。

 頭部が薔薇であり、瀟洒な男爵服と黒色の手袋に身を包む。

 ナカミは茎と荊棘と根。

-体型:薔薇

-特徴:薔薇

-種族:精霊(地)

-出身:〈第四円環帯ドリュタニィ・リングベルト

-地域:壮麗大地テラ・メエリタ

-言語:心あるモノすべての

-身分:女王の庭師

-性質:コメディもシリアスもできる演者

-得手:自然界/芝居/プランティング/ガーデニング

-苦手:文明圏/コトバの通じないモノ/火事

-好物:薔薇(つまり自分)/同胞/故郷/物語/ローズ

-宝物:黎明の民との想い出/ローズとの想い出

-服装:黒が基調のバロン服と裏地が赤のマント

-所持:薔薇の詩篇、美景の詩篇、魔王の詩篇

-秘密:物語の悪役としての自分もそれなりに好きなコト

-悩み:仕方がないとはいえ、よくうざがられるコト

-魔力:無

-秩序律:9

-混沌渦:1

-一人称:吾輩

-二人称:貴殿、〜〜(二人称代名詞)など

-三人称:彼ら、など

-生年月日:一番最初に自然の絶景に感動が起こった日

-イメージカラー:ローズ・レッド

-家族構成:なし


【スペシャルプロフィール】

-大精の忌み名:エルケーニヒ

 古代900年頃、ある国を花の苗床に変えたコトで禁忌登録された際に贈られた名前。

 物語の悪役、御伽話の魔王Erlkönig

 人間に友好的な小精霊等の証言から、そのまま〈目録〉に載るコトになった。


-精霊法:『麗容道美麗回帰拍手喝采』

 フローラーリア・グローリア。

 第四の眷属にとって魂とは詩篇である。

 詩篇には精霊文字によって物語(童話・御伽話)が綴られている。

 すなわちそれは〈領域〉から生まれた精霊の記録であり、決して逃れ得ぬ本質である。

 精霊法は詩篇を展開するコトで、その精霊の物語世界を創出する真名解放。

 薔薇男爵とは植物界・麗容道における美麗回帰の理。

 千紫万紅・百花繚乱・風光明媚・柳緑花紅。

 以って、それを万雷の拍手喝采で讃える大精霊に他ならなかった。


【略歴】

 人間に二度、脳(概念上)を焼かれている。

 一度目は六千年前、終末の巨龍に抗った黎明の民。

 二度目は五千年前、死ぬ理由にしようとしていた盲目の少女。

 美しさとは何なのか?

 人間とは何なのか?

 積年の命題に対し、答えはアッサリ与えられた。

 ゆえに自分を愛し、世界も愛する。

 なぜなら、美しいものはいつだってそこにあるからだ。

 薔薇男爵は昔日を想い微笑むのみ。


【人物】

 芝居好きのため常時大仰。

 大袈裟な身振り手振りと大声、独特な言い回しで注意を引くコトを好む。

 時には鬱陶しい道化のようにも感じさせるが、多弁かつ饒舌だからと言って聞き逃していると言葉の重みに気づけない。

 死生観の違いからナチュラルに人間を「不細工」などと評するコトもあるが、人間嫌いではない。

 むしろ人間は好き。

 月下美人のような、一夜だけ咲き誇る儚き花のように。

 醜さのなかで時折り、燦然と輝く命こそ人間だと識っているから。

 コメディもシリアスも余裕でこなす天性の演者。


【能力】

 植物であれば何でも生み出すコトができる。

 花を咲かして感情表現を行ったり、花言葉によるメッセージを伝えるコトも。

 これは余談だが、人間相手には果物や野菜を与えておけば、とりあえずグッド・コミュニケーションになると思い込んでいるフシが若干ながら否めない。


【関係】

-女王:

 吾輩よりも美しいものがあるとすれば、それは彼女以外にありえませんな!

-乙女:

 我が永遠の乙女、マイ・フェア・レディ!

-緑風:

 いま、ロリコンと言ったか……?

-黎明:

 誰が忘れても、吾輩だけは語り継ぎましょう!



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◆ユリシス

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【ベースプロフィール】

-本名:ディーネ=ユリシス

-異称:精霊女王、第四の神の転生体、至高の蝶

-愛称:ユリシィとか可愛いと思います……

-性別:女性

-年齢:だいたい六千年……?

-身長:177→165cm

-体重:53→43kg ※翅は含まない

-容姿:

 ・深い水底の闇ような黒の長髪

 ・艶麗な流し目

 ・白い肌

 ・沈魚落雁の美人

-体型:美女→美少女

-特徴:背中から生えた蝶の翅(ミヤマカラスアゲハやエレクトラモルフォを想起させる)

-種族:精霊(水)

-出身:〈第四円環帯ドリュタニィ・リングベルト

-地域:壮麗大地テラ・メエリタ

-言語:心あるモノすべての

-身分:精霊圏の女王

-性質:ダウナーを装う頑張り屋

-得手:樹海/水場/支配/鑑賞

-苦手:終末/巨龍/退廃/嵐/咆哮/ルゥミオリア/詩篇の破棄

-好物:同胞/虫/ヨキ/恋

-宝物:ヨキから贈られたブローチ

-服装:ノースリーブで胸元が大胆に開いた青黒いラッフルドレスと芽枝珊瑚の宝冠ティアラ

-所持:蝶の詩篇、樹海の詩篇、女王の詩篇

-秘密:周囲にはバレバレだが、ヨキに恋しているコト

-悩み:周囲からの期待と重圧

-魔力:無

-秩序律:8

-混沌渦:2

-一人称:わたくし

-二人称:あなた

-三人称:あなたがた、など

-生年月日:生命湧き出ずる原初の海ができた頃……

-イメージカラー:ウォーター・ディープ・ブルー

-家族構成:なし


【スペシャルプロフィール】

-第四の神の転生体:至高の蝶

 巨大彗星の衝突によって、〈第四円環帯ドリュタニィ・リングベルト〉の神は死んだ。

 だが、神は生まれ変わった。

 それこそがユリシス。

 蝶には古来、不死の神秘性が宿る。

 芋虫が蛹を経て蝶へと新生する変身の過程。

 肉体がまったく別でありながら、中身が同じという奇跡。

 一度自らの躰をドロドロに溶かしながらも、蝶は生まれ変わった後で美しく空を舞う。

 第四の神ユリシスはそういう神性であり、はじめから

 記憶の引き継ぎは失敗したが、自死を希う同胞を殺す詩篇破棄の権能は引き継いでいる。

 本性を晒すと、海に等しい巨大な蝶となる。

 転生前の神は黄金瞳だったようだ。


-精霊法:『涙の日を讃えよ壮麗大地』

 ラクリモーサ・テラ・メエリタ。

 其は永久にして不滅、原初の生命を司る至高の蝶。

 涙が持つ癒しの力は美しき第四世界の景色を再来させる。

 東方大陸に壮麗大地テラ・メエリタを作ったのは誰か。

 答えはユリシス。

 巨大な蝶の六枚翅から滴り落ちる涙滴型の鱗粉は、それひとつが樹海を生み出す生命氾濫の波濤となる。

 涙滴が落ちた場所には、大海嘯が起こり。

 触れたもの皆すべて、御伽の星に変わっていく。

 庇護下にあるモノに影響はない。

 特徴として、森を泳ぐ魚などが確認できる。


【略歴】

 気づいた時には、東方大陸に降り立っていた。

 自分が第四の神の転生体であるコト、転生に不具合が起き水の精霊として目覚めたコトは感覚的に分かった。

 同胞への愛おしさから、頑張って壮麗大地テラ・メエリタを作ったが。

 その後、獣神王の飛来や正史からの漂着者、終末の巨龍などの難題に頭を悩まされるコトに。

 ヨキとの出会いは、恋という名のバグ。

 けれど、そのバグがあったからこそ六千年の未来に終末は封印された。

 現在は瑕ついた霊格の回復に努め、美少女姿で女王の役割をこなす。


【人物】

 絶世の美女。

 内心の動揺を表に出さないように、ゆっくり落ち着いた話し方や態度を心がけていたら、いつしかダウナーとか呼ばれるようになった。

 とはいえ、やはり人間ではなく精霊なので、その心の在り様は高次存在のそれ。

 人間に友好的だが、ところどころで人間の都合など知ったことかという思考がある。

 もちろん、指摘されれば謝る。

 けれど本気ではない。

 あくまで社交性・円滑なコミュニケーションの一環として、そうするだけ。

 視座の違いである。


【能力】

 強制緑化能力。

 水に触れたモノを樹海の一部に変えられる。

 また、〈領域〉として以下も持つ。

 皐月女王の童話の森メイクイーン・フェアリーテイル

 常春謳歌の御伽の島メルヘンズ・グリーンアヴァロン

 童女笑む楽園の果樹園ヘスペリデス・ガーデン

 花咲き紊る常若の妖精郷マグ・メル・ティル・ナ・ノーグ


【関係】

-英雄様:

 一生おそばに。

-男爵:

 要らぬ茶々はほどほどに……

-防人:

 無口なところが気に入っています……

-死神:

 天晴れでしたね。

-巨龍:

 もう二度と出てこないで……

-後継者:

 どうかその斧に、相応しいだけの器となりますよう……



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◆エンディア

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【ベースプロフィール】

-本名:エンディア

-異称:獣神王、死界の王、闇夜鴉、夜羽、冥夜の渡鴉

-愛称:なし

-性別:雄

-年齢:夜と同じ

-身長:計測不能

-体重:計測不能

-容姿:

 天体と見紛う大きさの鴉。

 翼は夜天であり、内側には無数の星を抱える。

-体型:鴉

-特徴:遠大な話し方

-種族:獣神(夜の環境神)

-出身:世界神の中つ星

-地域:壮麗大地テラ・メエリタ

-言語:エルノス

-身分:王

-性質:反骨精神の権化

-得手:死の支配/夜の支配/挑戦

-苦手:ユリシス/ヨキ/メランズール

-好物:ルゥミオリア

-宝物:童話『昼知らぬ小さき王』

-服装:化身アバターによって異なる

-所持:星(死したモノの魂)

-秘密:なし

-悩み:たった一度の怯懦

-魔力:無

-秩序律:7 

-混沌渦:3 

-一人称:吾

-二人称:うぬ

-三人称:アレ、三人称代名詞など

-生年月日:この世に夜が始まった瞬間

-イメージカラー:ナイト・ブルー・ブラック

-家族構成:なし


【スペシャルプロフィール】

-神話世界:闇夜鴉の幽冥界

 第一級〈領域レルム〉の主神。

 前提として、夜は暗くて冷たい死の世界というルールがある。

 エンディアは獣神として夜に還り、死界の王として転生した。

 荘厳なる鳥葬の宙では、あらゆる魂が星となって鴉の飛翔に運ばれる。

 転じて、エンディアには星辰運行者としての側面も与えられた。


-権能:流星群・死の飛翔

 翼の内側に抱えた無数の星々を、飛翔とともにぶつける王威の具現。

 エンディアはこの権能を以って、あらゆる獣神を降し最強を証明して来た。

 天敵に囲まれた壮麗大地テラ・メエリタでなければ、実際、エンディアに敵うモノはほとんどいない。

 しかし、反骨の王はだからこそ壮麗大地テラ・メエリタに残り続けた。

 勝てぬから逃げるなど惰弱の極み。

 飛翔の彼方にこそ栄光はあり。


-権能:死出の鳥・冥王星

 エンディアにとって最も強くいられる場所は、北方大陸グランシャリオである。

 夜は暗くて冷たい死の世界。

 であれば、生命の熱なき常冬の荒れ野も同じく死の世界。

 死出の兆しであり冬の鳥となったエンディアには、もうひとつの〈領域〉があり。

 凍てつく氷の惑星は、巨龍の鎧を剥ぐため〈領域合戦〉に使用された。

 終焉の名を関するカミとして、ルゥミオリアに最後まで刃向かったのである。


【略歴】

 詳細は童話『昼知らぬ小さき王』を参照。


【人物】

 自分よりも強大なモノ。

 気に入らない世界のルールや理不尽に、とことんまで挑まずにはいられない反骨精神の塊。

 この星で最もはじめに神話に至った獣神であり、森羅道の頂点。

 たとえ負けるとしても後悔を晴らさなければ、エンディアはエンディアでいられなかった。


【能力】

 最高位の獣神として、土地の従属化や還元法も高出力で行う。

 ただ、エンディアの夜の一部になるというコトは、太陽を排斥する擬似天体支配のためのエネルギーになるコト。

 一瞬もかからず存在力は消費される。


【関係】

-太陽:

 焼かれたが、見れたから満足だ。

-羽虫:

 蒸発せよ。

-英雄:

 哀れだ。逝けぬ身とはな。

-要石:

 ずっと視てきた、か……

-終末:

 ああ、ようやく吾を見たか──



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◆斬撃王

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【ベースプロフィール】

-本名:ヨキ

-異称:斬撃王、闇人

-愛称:強いて言えばユリシスの英雄様

-性別:男性

-年齢:不明

-身長:計測不能

-体重:計測不能

-容姿:

 ブラックホールの擬人化

-体型:英雄

-特徴:重力場の乱れ

-種族:〈最初のエルフ〉 ※人類の雛形

-出身:正史黎明神代

-地域:忘れ去られた王国、壮麗大地テラ・メエリタ

-言語:古エルノス語の恐らく元となった言語

-身分:王、墓守、先人

-性質:闇を斬り拓く一振りの斧がごとく

-得手:開拓/戦闘/ポジティブシンキング/斬撃

-苦手:ネガティブシンキング/上手い愛の告白

-好物:故郷/民/ユリシス

-宝物:忘れざる暁の光

-服装:不明

-所持:森羅斬伐

-秘密:不明

-悩み:不明

-魔力:無

-秩序律:10

-混沌渦:0

-一人称:我

-二人称:君、〜〜(二人称代名詞)など

-三人称:〜〜(三人称代名詞)

-生年月日:不明

-イメージカラー:ダーク

-家族構成:不明


【スペシャルプロフィール】

-英雄現象:斬撃王

 神代英雄の場合、何らかの理由によって地上から退去不可となった英雄が、世界から〝あってはならないもの〟として非存在のラベルを貼られるコトを切っ掛けとする。

 しかし、生命としては終わりを迎えておらず、まだ生きているものを勝手に終わらせるコトは〈壊れた星の紀〉ではできない。

 ただし、矛盾を矛盾のままに放置するワケにもいかない。

 したがって、世界は暫定的な対処として英雄に次のようなアジャスターをかけた。

 情報体への変質である。

 成し遂げた功績が偉大すぎるあまり、人々や記憶から英雄譚は風化しない。

 信仰や憧憬は、いつまでも抱かれ続ける。

 ならば、〝失われたものが後の世にも残り続ける〟という特性を、英雄本人にも当て込んでしまえばいい。

 生きながらの情報体化。

 英雄現象とは斯くして矛盾の果てに生み出され、ヨキは『斬撃王の伝説』として古代圏を彷徨う。


-遺風残香:森羅斬伐

 神代英雄・斬撃王ヨキの武器(情報体)。

 後継への継承も済んでいるため、存在としては偽物の側面が強くなり劣化している。

 それでも、巨大彗星の欠片を素材に鍛えられ、一つの王国に値する黎の刃であるのに違いはない。

 長柄の両刃斧であり、短いながらもスパイクも持つ。

 その斬撃は世界を破壊する斬撃の極線を成し得、何ものも辿り着けず何ものも追い縋れない事象の地平線。

 英雄奥義としては〝世界を斬り裂く斬撃〟が主であるが、その後に生じる黎明を冀望する心象の投影を以って奥義の名となる。

 “闢くは濃闇 シボラ・ ──朝焼けに耀け忘れじの國オブリビオン・サンライズ


【略歴】

 〈崩落の轟〉により神代が終わり、気づいたら故郷に帰れなくなっていた。

 王国の名前も忘れ、記憶も欠落し、すべては過去だったとある日とつぜん存在を否定された。

 しかし、黎明の時代を生きた気高き開拓の民ならば、その生き様をどんなことがあっても貫くべしと。

 壮麗大地テラ・メエリタでは救世のために巨龍を相手取った。


【人物】

 大英雄。

 気持ちのいい益荒男。

 仲間のためによく働き、臣民すべてに繁栄をもたらそうとした強壮な戦士。

 とても慕われていた。

 慕われていたから、森羅斬伐が鍛えられた。


【能力】

 現象化したヨキの周囲では超圧力がかかる。

 その正体は、大魔のプレッシャーに匹敵する重力のようだ。

 ブラックホール化したカラダは超絶重くて超絶速い。

 正確には速いワケではないが、肉眼的にはそう見える。

 時間や空間に関する超常現象が手札にない場合、まず勝てない。


【関係】

-王国:

 …………(胸を張る)

-乙女:

 ────(遠くから見つめる)

-大鴉:

 …………(森羅斬伐を素振りする)

-天帝:

 事象地平線イベント・ホライゾン──

-後継:

 ──(息を吐き、腰を下ろす)



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◆カプリ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

【ベースプロフィール】

-本名:さぁ?

-異称:なし

-愛称:なし

-性別:男性

-年齢:忘れました

-身長:今は175cmというコトで

-体重:今は60kgというコトで

-容姿:

 ・白毛

 ・翠色の眼

 ・羊頭人としては整っている部類の顔

 ※ただしすべて偽り

-体型:普通

-特徴:白毛と緑衣

-種族:羊頭人シーピリアン(実際は金翠羊サテュラ

-出身:さぁ?

-地域:さぁ?

-言語:大抵の言語は

-身分:吟遊詩人であり祐筆でもあり……

-性質:おもしろさ最優先ですとも

-得手:盗み/吟遊/詩作/人間観察

-苦手:退屈

-好物:おもしろい人間

-宝物:なし(何事にもいつかは飽き、興味関心を失うため)

-服装:吟遊詩人の旅装(緑衣)

-所持:他人の金

-秘密:多すぎて困っちゃいますな

-悩み:強いて言えば、長すぎる寿命ですか

-魔力:無

-秩序律:5

-混沌渦:5

-一人称:ワタクシ、というコトで

-二人称:〜〜殿、というコトで

-三人称:彼奴等、などですね

-生年月日:さぁ?

-イメージカラー:白と緑(金と翠)

-家族構成:

 ・姉が西方大陸のオアシスに


【スペシャルプロフィール】

-神々の息吹:精霊の祝福(風)

 ある祝福保持者ブレスホルダーから奪い取った祝福。

 カプリの場合、〝風に乗る〟音声の集音と排音が可能。

 盗み聞きや密談には持ってこいの能力。


-神々の息吹:窃視の加護

 簒奪神モリアから授かった加護。

 自身を中心に透視効果を持つ俯瞰視点を得る。

 分かりやすく言えば、ゲームのミニマップ表示。

 上下左右に死角が存在せず、貴重なモノが近くにあれば在り処も分かる。

 盗賊には持ってこいの能力。

 被災地の瓦礫の中でも、金貨の詰まった袋を見つけるのは容易い。


-神々の息吹:欺瞞の加護

 簒奪神モリアから授かった加護。

 自身の姿カタチを偽り、精神的な有り様にも欺瞞のヴェールを被せる。

 精神感応能力を持つ精霊でさえ違和感を覚えるのは稀。

 精霊圏では白詰草の君にだけ怪しまれた。


 ※他にも特記事項はあるが現時点で公開可能な範囲はここまで。


【略歴】

 かつてアレクサンドロ・シルヴァンに協力し、ある護剣士から一緒に聖剣を盗んだ。

 かつて月の瞳に協力し、エル・ヌメノスの尼僧の墓所をトライミッド連合王国に移した。

 〈目録〉の蒐集官、編纂官、目録官としても働いている。

 すべては退屈しのぎのため。

 ある時は名もなき盗賊、ある時は旅の吟遊詩人、またある時は秘密組織の密使。

 いずれも本当の素性であり、何ひとつとして真相はない偽りである。


【人物】

 表向きは慇懃な旅芸人。

 吟遊詩人としてのキャラ設定に従い、それらしい振る舞いを続ける。

 感情表現として楽器を鳴らすクセは意図した演技。

 一方で、誰かと関わる時は必ずその人間を観察するコトが目的であり、歌物語を楽しむ気分で結末を見届けようとする。

 見届け終わった後は、タイトルをつけて路銀を稼ぐ。

 人気が出るか出ないかも楽しみのひとつにしている。


【能力】

 長寿種族のため世渡りに慣れている。

 内政的な能力に関しては極めて高く、祐筆役として雇えば優秀な仕事ぶりを発揮する。

 リュートハープの演奏の腕前に関しても文句のつけようはなく、人気のある歌を披露すれば金には困らない。


【関係】

-エルフの友:

 冥福を祈りますとも。新たな縁に感謝の乾杯。

-ダークエルフの友:

 はてさてどう転がっていくやら……!

-月の瞳:

 せいぜい上手く転がして欲しいものです。

-姉:

 自堕落。

-護剣士:

 おっと。




──────────

あとがき


 どうも、作者です。

 第三部開始は息抜きと準備ができたらにします。

 (頭をパァにして新作とか書きたいし、既存タイトルの続きを考えたりとかしたい)


 なので、毎日更新記録は7ヶ月ちょいで打ち止めです。

 (我ながらよくやったと思います)


 興味がある方は同世界観の別タイトル(完結済み)がありますので、そちらを読みながらお待ちいただければ。

 ※作者プロフィールから確認可能

 もちろん本作を読み返していただいても嬉しいです。

 エリヌッナデルクとかルゥミオリアとか、実は揺籃編で単語は出てます。(気づいてた人いますか?)


 あとはそうですね。


 私が伏線の回収を忘れてたり、公開可能な情報なのに出すのを忘れてたりするモノもある気がするので……


 あれ? そういえばアレどうなった?


 とか疑問点などあれば感想でコメントください。

 回答回的な話を用意するかと。

 それか番外編ならぬ盤外編として、家庭教師ケイティナちゃんが解説コーナーを作ってくれるかもです。


 ではでは

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