「危機一髪」

　童顔にコンプレックスを持っている男子高生の芦屋には、生まれ時から隣にいる幼馴染でライバルの女子高生の藤本と、理屈ぽくて自分の世界観だけで生きている藤本に高校入学時から付きまとっている、コミ力お化けの城崎という、友達が出来た。
　藤本が奇跡的にも恋に落ち、完膚なきまでに失恋したことが三人を友達というカテゴリーに昇格させたのだが、恋については、芦屋はお子様扱いで、気にくわない。
　俺は理想の君でなければ恋に落ちないんだと宣言した直後に出会ったのは、妄想の中だけに存在していた、理想の君だった。

　星の瞬きを数えながら恋の行方を占い、起こすぞ、恋の奇跡！

　「スタート」「秘密」の連作になっている2話目です。合わせて読んでもらうと細かいところが繋がります。