テンプレと戦う投稿作家がVチューバなのは異世界過ぎないかっ!!

雨実 和兎

第1話 テンプレ万歳!!

ブックマーク 46

評価ポイント 172

総PV 5万

文字数 16万

転生された場所が魔王城でも俺は行き延びてみせる


こんな捻りの無いタイトルで、読んでくれてありがとう。


そう言える位に、決して悪くはない数字だ。

だが其れは異世界物以外のジャンルを、趣味でサイトに投稿するならばの話しで。

一般的な連休も無く、有休もまともに取れない。

そんなブラック企業からの脱出を狙い。

3年寝る間も惜しみ創った小説の結果で、書籍化を目指す俺には爆死同然だった。


だが、まだ諦めた訳ではない。

書籍化には上位ランキング入りと、ブックマーク150以上が必要らしく。


其の条件をクリアする為に何よりも必要なのは、テンプレだと知り。


チート無双転生。

極振り。

追放ざまぁ

異世界令嬢。

VRMMO。


次の作品でテンプレを使いまくる為に、俺は有りとあらゆる異世界テンプレを必死に学んだのだった。


平均睡眠時間3時間。

そう寝る間も惜しんで、学び続ける日々が続き。


疲弊しきった俺の心を唯一を癒してくれるのは、推しの歌い手七海だけ。


いつか俺の作品が映像化された日には、作者権限を駆使して。

オープニングもエンディングも七海が歌う。


其の夢が叶う迄は、血へどを吐いても走り続ける。


其のはずだった。

だが、ネットのトップニュースが俺を地獄に落とす。


七海失踪。


マジか!?

もう観る事も聴く事も出来ないというのか…… 。

推しの居ない日々なんて有り得ない。

俺の心のオアシスが……。


そう思うと、何だか急激に疲れた。

ちょっと無理をし過ぎたのかもしれない。


……そのまま意識を失う様に眠りに就く。


「ヤッベッ!?仕事行かないと…… 」


目覚めると……? 俺は神殿の前に立っていた。


ん立ってるな……?どゆこと?


周り一面雲の上に、ドデカイ柱の神殿。

数人が並んで、何かの順番を待っている。


……コレッ!?もしかして?


知ってる。

もう知り尽くしてるよ。

テンプレキタ--!!



神様か女神様が出てきて強力なスキルを授けた後、異世界に転生されるテンプレだあぁ。


テンプレ描こうと思ってたけど、テンプレが降ってきた-!!


有り!全然有りです!

もう先に言っておきます、神様ありがとうございま-す。


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