祠に祀っているのが悪神とは限らない。


 祠を壊すと、見事な「のじゃロリ」様が大泣きしている。

 罪悪感に駆られる見習い大工の青年は一般人で、良心もそれなりにあった。

 祠の建て直しを決め「のじゃロリ」様に笑顔が戻り始めるも、
 祟りの時間は着実に迫っていて……



 のじゃロリは尊い。

 晴れの日も、雨の日も、そして曇りの日も。

 のじゃロリは変わらず尊いのである。

 なんと当たり前のことだろうか。

 だが当たり前のことに気付けるというのは、実にありがたいことでもある。

 様々な表情を見せるのじゃロリ様に惹かれるあまり、

 この話のジャンルがホラーだということをすっかり忘れていた。