憎しみに囚われそうになった元王妃は葛藤の末に愛を取り戻すのか

最近のWeb小説では葛藤の表現や、未熟なヒロインは好まれないと言います。私は全く逆でそういうのが好きなので、とても残念です。この作品は、堕落しそうになったヒロインが葛藤して悩み、愛を取り戻す(予定)物語で、まさに私の好みです。

王妃リュンヌは、夫である王に見捨てられた上に側室に陥れられて息子を失ってしまいます。その悲しみは海のように深く、復讐を誓って悪魔と契約するまでに至ります。復讐の一環で側室の息子を殺すために彼女は悪魔の力を借りて姿かたちと名前を変えて王子の侍女として潜入しますが、呪われた王子の世話を心優しい王弟と共にするうちに復讐への葛藤が生まれます。葛藤に苦しみ、悩み続けるその姿は等身大で共感を覚えます。

側室の王子の呪いは何なのか、なぜ元側室(現王妃)は王子の呪いを放置するのか。王弟とのロマンスの予感もして、続きが楽しみです。