明るい雰囲気でありながら、所々に世界の闇を感じさせる展開

 アレクスは好奇心旺盛で冒険心に溢れた少年として、ルナはしっかり者でありながらも乙女心を持つ少女として魅力的に描かれています。二人の楽しげなやりとりを読んでいると、ほほえましい気持ちになります。

 一方で、物語が進むにつれ、魔物と人間の関係性や、協会と魔物狩りの存在など、この世界の抱える問題が浮き彫りになってきます。ガロッゾ先生の言葉からは、一筋縄ではいかない現状が垣間見えます。

 明るい雰囲気でありながら、所々に世界の闇を感じさせる展開が上手く盛り込まれた作品だと感じました。今後、アレクスとルナがどのように成長し、この世界と向き合っていくのか、続きが楽しみになる小説でした。

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