アレクスとルナ、少年と少女が紡いでいく瑞々しい冒険譚、成長譚です。
好奇心のかたまりであるふたりが、色んなことを学び、色んな人と出会い、そのひとつひとつを糧にして、人としてゆっくり、しかし確実に成長していく。
そのふたりの様子に、大人になるにつれて忘れてしまっていた、どこか懐かしい気持ちが蘇ってくる――そんな、心暖まる物語です。
ライトで簡潔な文体でありながら描写は過不足なく、どのような年齢層でもしっかり読むことができます。
書き手、という目線で見ても、これだけ簡潔に書きながらも要を押さえ、読み手の想像力に喚起し、様々な感情をも湧きあがらせる文章というのは、非常に難しいものです。そういった意味でも、お手本です。書き手であるならば、ぜひ一度は目を通すことをおすすめします。
ライトで読みやすく、読者に負荷を掛けず。そうでありながら、きちんと小説らしさを守っている。WEB小説というのは、かくあるべきなのではないか。そう太鼓判を押せる、素晴らしい小説です。
心疲れた時、いや、そうでない時も。アレクスとルナの姿を通して、一時現実を忘れて物語の世界に寛ぐというのは、いかがでしょうか。
こんなに素晴らしい物語を綴ってくださった作者様に最大限の感謝をしつつ、ひとりでも多くの方にこの素晴らしい物語が届くことを願って、レビューとさせていただきます。
最後に、ご無理なく、執筆がんばってください!
ファンタジーな世界に生まれたら魔物のことを知ってて当たり前?
そんなことないです。
子どもはみんな好奇心のかたまり♪
魔物のことも、魔石のことも知らない
厳しい現実もまだ知らない
だからこそ、冒険に憧れる!
ダブル主人公な少年少女はお互いが気になる幼なじみ
二人のやりとりが初々しくて、ほほえましい
いきなりすごい冒険には出発しないんです
いっぱい学んで、楽しんで
先生や家族に見守られて
何げないやりとりに、癒されて心あたたまる
かわいくもたくましい二人の旅立ちの物語
若い方には記憶に新しい、あの時の憧れを
大人の方には、まるで子どもの頃に戻ったような懐かしさも
幼い少年少女二人と一緒に!
ほんわかドキワクな冒険に出かけましょう!!!
アレクスは好奇心旺盛で冒険心に溢れた少年として、ルナはしっかり者でありながらも乙女心を持つ少女として魅力的に描かれています。二人の楽しげなやりとりを読んでいると、ほほえましい気持ちになります。
一方で、物語が進むにつれ、魔物と人間の関係性や、協会と魔物狩りの存在など、この世界の抱える問題が浮き彫りになってきます。ガロッゾ先生の言葉からは、一筋縄ではいかない現状が垣間見えます。
明るい雰囲気でありながら、所々に世界の闇を感じさせる展開が上手く盛り込まれた作品だと感じました。今後、アレクスとルナがどのように成長し、この世界と向き合っていくのか、続きが楽しみになる小説でした。