見ただけで祟る忌地の呪、禍つ家の、女。

一人の男が幻影に魘される。

白い項…射干玉の髪。匂い立つ様な
美しく妖艶な、女。劣情が鎌首を擡げる。
古い民家を、ずっと見ていた。いや、
息を詰めじっと覗いていた。
見ず知らずの記憶が、次第に血に塗れる。

 凝っと蛇の様に狙いを定め、そして。

見ただけで祟られる モノ とは。
何一つの因果も曰くもないにも関わらず。
とても執念深く、周到に。

 ソレ は呼び寄せる。

恐ろしくも美しく、妖艶で悍ましい。
この作品はシリーズものであるという。
土地に染み込んだ怨讐と呪縛が、ある日
突然、襲い掛かる。
カクヨム登録前に読んで震えた作品。
 これも又、呼び寄せられたのだろうか。

その他のおすすめレビュー

小野塚 さんの他のおすすめレビュー642