そして、うなじに魅せられる

記憶とは、なんとも曖昧なもので、時に人を悩ませるものです。

本作の主人公・倫正の抱える記憶はとても悩ましいものですが、誰しも空想的に「自分もやってたりして」などと思いを馳せたことがあるのではないでしょうか。

そんな記憶の曖昧な倫正の心情を彩るのは、和テイストあふれるつややかな描写。その内奥へと導かれたとき、恐ろしいものが待ち受けています。

女性あるいは男性の美しいうなじを不用意に見ては……いけませんね。

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