あとがき
お読みくださいましてありがとうございます。
流星群観測の部活のお話は、以前に
『ファイン・ガール』
https://kakuyomu.jp/works/16816700429067286906
で書きました。女子高校生が夜空の下で並んでベッドに寝て、空を見上げる物語です。
同工異曲というか、同じ著者が書いた別の物語だから……。
『ファイン・ガール』で女子高校生たちが観測していたのは夏のペルセウス座流星群でしたが、今回は冬のふたご座流星群です。
この二つと、一月、年が明けてすぐに訪れるしぶんぎ座流星群が「三大流星群」とされています。
ほかに知名度の高い流星群にはしし座流星群やジャコビニ流星群(10月りゅう座流星群)がありますが、これは「毎年たくさん出現する」というものではありません。
ふたご座流星群は、流星一つひとつもあまり明るくなく、派手な流星もあまり出現しないので、ペルセウス座流星群と較べると地味です。ペルセウス座流星群と較べて知名度も低い。
流星群のニュースを見ると、この物語で盈子が期待しているように、雨が降るように数え切れないほどの流星が出現する現象、つまり「流星雨」を想像することが多いと思います。しかし「降るような流星雨」はめったに見られるものではありません。私の経験では、しし座流星群が最も活発に出現したときでも一時間に数個見られれば多いほうでした。しかも、明るい流星は少なく、暗い流星のほうが多いので、空が明るくなってしまった現在の日本ではますます流星は見えにくくなりました。
それでも、夜空を切り裂くように鮮やかに流れる流星の魅力には独特のものがあります。
みそらと盈子はこの物語が初登場ですが、この先も、この二人や、その仲間たちの物語も書き継いでいきたいと思います。
この物語は、自主企画「[第3期] 同題異話SR -December- 『見上げれば降るかもしれない』」の企画名を見て、「見上げて降るものといえば流星群だよな」と思いついたものです。
企画してくださった香鳴裕人さまに感謝します。
それでは、また次の物語でお目にかかりましょう。
見上げれば降るかもしれない 清瀬 六朗 @r_kiyose
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