一編の怪奇小説に誘われて……

舞台はとある骨董店。
店主のメザメは、年齢不詳で、和服の似合う、妖しい美男子。ちょっと意地悪で口が悪いのが玉にキズ、でしょうか。

ある日、彼の店に、女子大生:ツユが訪れます。
彼女が持ち込んだのは、一編の怪奇小説。しかし、彼女は言います。
「これは空想ではない。この小説の主人公である兄の魂を取り返してほしい」と。

そして、ツユとメザメは、この怪奇小説の謎を追っていくことになります。


一編の怪奇小説から始まるミステリー、とでもいいましょうか。
始まりが怪談ですから、彼女たちの行く先にどんな怪奇が待っているのか……ちょっとビクビクしています。お化け屋敷の次の仕掛けを警戒しているような気分です。

でも、先の展開が気になってしまうんですよね。
怖いもの見たさ、とでもいうのでしょうか。「ヤバいの来そうだ」と思っていても、「これからどうなってしまうのだろう?」と、読み進めてしまいました。

主人公のジョウロちゃん……もとい、ツユちゃんと、骨董店のメンバーのやり取りも、面白いです。

ホラーだけでなく、コミカルさもあり、ミステリー要素もあり。
色々な魅力の詰まった作品です!

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