何度読んでも理解できない。でもそれが、すごく良い。


数学が苦手な私には、その数式の意味も「僕」の見ているセカイも一度読んだだけでは理解できませんでした。
でもこの数式を調べてみれば、この式は反比例の数式らしい。←算数だった・・・汗
相関関係。
辞書を引けば、一方が他方との関係を離れては意味を成さないようなものの、間の関係と出る。つまりは、互いに影響し合う関係ということ。

これは「僕」の想像の中のセカイなのか。

「母親」と会話しているように見えて、その「母親」の存在もあやふやなのです。
『体を動かしたり何かを見たりすることはできないが意識はあり、周りの音は聞こえる』、とはあるが、"話せる"というワードはないのです。

寝たきりのひとを補助する機械などで、意思疎通ができる?
目の動きでコンピューターを使って文字を打てる感じ?
いや、"見る"こともできないと断言している。

それとも、音だけの「僕」のセカイが見せる現実なのか。
「彼女」は実際にいるのか、宇宙とは何のことを指すのか。

考えれば考えるほどわからなくなるのです。
あらすじを読んでも手がかりはなく、今もこのレビューを書きながら何度も読み返してますが、わかりません。
故に、この作品は、こんな風に様々な考察するのが面白い作品なのかも。
まだ連載中とあるので、もしかしたら最後にはこの謎も解けるのかな。

とにかく、不思議な世界観に魅了されます。
何度も読んでしまう、そんな洗練された文章で綴られた、短編作品です。

ぜひ一度、読んでみてください!
そしてこの読んだ後に残る「???」を、共感して欲しい。

そしてどうか、私に教えて欲しい・・・・((+_+))

おススメの作品です!

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