重なり合わない、重なり合わせ
- ★★★ Excellent!!!
絵画や写真など「二次元」の世界から見るとまるで重なり合い、互いに触れ合っているようなものでも、実際の世界=「三次元」では、両者の距離はどこまでも遠い。そんな光景をよく目にします。
でも、逆に言えば、見方や次元を変える事で、重なっていないものでも「重なり合い」が作れるのです。
この作品で描かれている2人がどのような「重なり合い」を見せてくれるのか。その正解を導き出すのは、見方や次元を変える事ができる、私たち読者自身なのかもしれない……。
哲学的でどこか切ない文章の中に、様々な事を考察させる魅力が溢れている作品です。