俺は自分が部外者であることを誰よりも知っている

高校を卒業して、あと一週間程で大学生活が始まろうとしていた千島海斗は外出先で暴走する乗用車に撥ねられ死んでしまう。意識が遠のいていく死ぬ間際、海斗は「やっとか……」と少しの安堵を感じながら思ってしまう。しかし、どういうことか人生の終わりはやって来なかった。目を覚ました海斗は、ラナと名乗る少女に捕えられていた。そして、海斗は自分よりも遥かに年下に見えるラナの所有物として管理されることになってしまう。そうして始まってしまった望まぬ異世界生活の中で、海斗は彼女の傍らで多くの事を知り、経験を重ねて行くこととなる。そして、その度に自分がどこまで行っても部外者なのだと思い知らされてしまう。ーーー「なあ、ラナ。勝手に巻き込んでおいて関わるなって、そりゃ無理があるだろ。御託はいらねえ。俺を使え！」