探し物はなんですか?

聖騎士見習いのミシェルは、吸血鬼討伐集団「シアン・ド・ギャルド」の一員。その若き隊長のリュシアンは、ミシェルのことを気にかけていた。
そんなある日、彼らの転属が決まる。新任地はミシェルの故郷、プリュイ領。
しかし彼らの管轄内では、吸血鬼の出没件数はゼロ。ただ、リュシアンだけは何かと呼び出されていた。
なにか怪しいと調査に乗り出した彼らは、貧民区にいた少女の腕の傷と、行商人が落とした真っ赤な液体をいれた瓶を見つける。

そこからたどり着いた答えは、貧民区の住人の血液を採取した教会が、『レゾン』と呼ばれる吸血鬼と裏取引をしている可能性だった。

獣のように血を求める他の吸血鬼とは違い、理性を保ち、不老不死として存在するレゾン。
彼らは、その闇を明らかにしようと動く。そんな中、ミシェルはラミアと名乗る女性に出会う。

その女性は、幼い頃に出会った女性とよく似ていた……。


自分の大切な居場所のために、自分の大切な人を傷つけて、
銀の杭を自らの首元にあてながら、相手の運命を握ろうとして、

あたたかな夢を見ようと、冷たい身体になるように、
不確かなものより、確かなものを手に入れる。

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